2級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)後期
1 問7

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年)後期 1 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

真空遮断器に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • アークによる電極の消耗が少なく、多頻度操作用に用いられる。
  • 真空バルブの保守が不要であるため、保守点検が容易である。
  • 遮断時に、圧縮空気をアークに吹き付けて消弧する。
  • アークによる火災のおそれがない。

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この過去問の解説 (3件)

01

不適当は3番です。
圧縮空気を吹きかけ消弧するのは、空気遮断器(気中遮断器)です。

真空遮断器は真空内に電極接点があります。
真空は絶縁性能が高く、アークを消弧させます。

この為、アークによる電極の消耗も少なくなるので、1番は正しいです。

真空バルブは耐久性が高く、定期交換が不要な為、2番は正しいです。

真空状態の為、アークは消弧します。よって火事に至らない為、4番は正しいです。

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02

真空遮断器とは、電流を遮断した時に生じるアークを防ぐために、接点を真空の筒に格納した遮断器です。

アークは電極を早く消耗させたり、火災の原因になったりするので、どう防ぐかが遮断器の特長となります。

真空中ではアークは素早く拡散するため、アークを防ぐことができます。

つまり、1と4は、そのとおり真空遮断器の利点であり特長です。
また接点は真空の筒の中にあるため、バルブの保守は不要となり、2も真空遮断器に当てはまります。

3は空気遮断器の機能であり、真空遮断器には当てはまりません。

よって、不適当なものは3となります。

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03

遮断器は、常時は負荷などによって開閉し、故障時は、短絡電流などの故障電流を遮断します。

遮断器には多数の種類があり、それぞれの特徴と、使用される配電場所が異なります。

選択肢1. アークによる電極の消耗が少なく、多頻度操作用に用いられる。

〇 正解です。

開極時のアークは、電極で蒸発した金属蒸気です。消弧は、電流がなくなり陰極点もなくなった時点で、アークの荷電粒子の拡散が起こり消弧となります。

接点の損耗はアーク時間が短くアーク電圧も低いため、多くの遮断回数に耐えられます。また、可動距離が短く、機械寿命が長いのが特徴です。

選択肢2. 真空バルブの保守が不要であるため、保守点検が容易である。

〇 正解です。

真空バルブは、真空遮断器の主要部品で、点検はできず、チェックによって遮断器の健全性が確認できます。真空遮断器の保守は容易です。

選択肢3. 遮断時に、圧縮空気をアークに吹き付けて消弧する。

× 誤りです。

真空遮断器は、真空中のアークを拡散して消弧します。

圧縮空気をアークに吹き付けて消弧するのは、空気遮断器です。

選択肢4. アークによる火災のおそれがない。

〇 正解です。

真空遮断器は、真空を利用するため、不燃性です。

まとめ

<参考>

真空遮断器の特徴を、列記します。

・遮断電流最大値は、40 kAです。

・構造は簡単で、軽く、2、3段の積み重ねが可能です。

・小電流遮断では、電流さい断が起こり異常電圧が起こる可能性があります。

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