2級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)前期
1 問6

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年)前期 1 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

変圧器の損失に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、電圧及び周波数は一定とする。
  • 鉄損は、負荷電流に関係なく一定である。
  • 鉄損は、渦電流損が含まれる。
  • 銅損は、負荷電流に正比例する。
  • 銅損は、負荷損に分類される。

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この過去問の解説 (3件)

01

変圧器で発生する損失は、無負荷損(鉄損)と負荷損(銅損)に大別されます。

選択肢1. 鉄損は、負荷電流に関係なく一定である。

鉄損は、負荷の有無に関係なく一定発生します。

選択肢2. 鉄損は、渦電流損が含まれる。

鉄損には、渦電流損とヒステリシス損が含まれます。

選択肢3. 銅損は、負荷電流に正比例する。

銅損は、負荷電流の二乗に比例するため、正比例は誤りです。

選択肢4. 銅損は、負荷損に分類される。

負荷損は、銅損と浮遊負荷損に分けられます。浮遊負荷損は無視できるほど小さいため、一般に負荷損≒銅損と扱われます。

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02

変圧器の損失は、負荷損無負荷損に分けられます。

鉄損は無負荷損で、鉄心の損失を表し、ヒステリシス損渦電流損失からなります。

銅損は負荷損で、巻線に流れる電流により抵抗に発するジュール熱による損失です。

選択肢1. 鉄損は、負荷電流に関係なく一定である。

 正解です。

選択肢2. 鉄損は、渦電流損が含まれる。

 正解です。

選択肢3. 銅損は、負荷電流に正比例する。

× 銅損の損失は、負荷電流に対して、二次曲線的に増加します。

選択肢4. 銅損は、負荷損に分類される。

 正解です。

まとめ

<参考>

無負荷損は、二次側に負荷が無いときの損失で、鉄損の他に、誘電体損(絶縁物)と漂遊無負荷損(締付ボルトなど)があります。

負荷損は、二次側に負荷が掛かったときの損失で、銅損の他に漂遊負荷損(導体と締付ボルト)があります。

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03

変圧器の損失に関する問題です。

選択肢1. 鉄損は、負荷電流に関係なく一定である。

〇 正しいです。

鉄損は変圧器の一次電流によって、変圧器の鉄心に発生する損失で、

負荷電流には関係ありません。

選択肢2. 鉄損は、渦電流損が含まれる。

〇 正しいです。

鉄損は、鉄心内部に発生する渦電流による損失と、

ヒステリシス損からなります。

選択肢3. 銅損は、負荷電流に正比例する。

✕ 誤りです。

銅損は、負荷電流によるジュール熱の損失なので、

電流値の二乗に比例します。

選択肢4. 銅損は、負荷損に分類される。

〇 正しいです。

銅損は負荷に関係する損失です。

まとめ

変圧器の損失には、

鉄損・・・負荷にかかわらず一定の損失

銅損・・・負荷に連動した損失

の2種類があります。

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