技術士の過去問
平成30年度(2018年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問19
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問題
技術士 第一次試験 平成30年度(2018年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
次に示した物質の物質量[mol]の中で、最も小さいものはどれか。ただし、( )の中の数字は直前の物質の原子量、分子量又は式量である。
- 0°C、1.013 × 105[Pa]の標準状態で14[L]]の窒素(28)
- 10%塩化ナトリウム水溶液200[g]に含まれている塩化ナトリウム(58.5)
- 3.0×1023個の水分子(18)
- 64[g]の銅(63.6)を空気中で加熱したときに消費される酸素(32)
- 4.0[g]のメタン(16)を完全燃焼した際に生成する二酸化炭素(44)
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この過去問の解説 (4件)
01
各選択肢の物質量(モル)を計算し、比較します。
1.標準状態の気体は、ほぼすべての気体において、22.4Lで1モルです。
よって、14/22.4 = 0.625[mol] となります。
2.200g水溶液中に10%含まれているので、
200[g] × 0.1 = 20[g]
よって、物質量 = 20[g] / 58.5[g/mol] ≒ 0.341[mol]
3.1モルの原子、分子中には 6.0 × 10²³ の粒子が存在します(アボガドロ定数)。
よって、3.0×10²³ / 6.0×10²³ = 0.5[mol]
4.Cu + 1/2O₂ → CuO
よって、1モルの銅を加熱すると 1/2 モルの酸素を消費します。
銅の分子量は 64/63.6 ≒ 1[mol]なので、消費される酸素は 0.5[mol] です。
5.CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O
よって、CH₄を完全燃焼すると、同モル量の二酸化炭素が生成されます。
CH₄の分子量は 4/16 = 0.25[mol]なので、生成される二酸化炭素の量は、0.25[mol]となります。
1.0.625mol、2.0.341mol、3.0.5mol、4.0.5mol、5.0.25molなので、
最も小さい5が正解です。
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02
各物質の物質量[mol]を算出する問題です。
1.どの気体でも1molの体積は標準状態(0℃、1.013×10^5Pa)のとき、22.4Lになります。
窒素の量は14Lになりますので、物質量[mol]は=14L/22.4L=0.625molになります。
標準状態の気体を扱う場合、どの気体でも上記式にて算出可能です。
2.58.5は塩化ナトリウム1molあたりの重さ(g)です。200gの水溶液に対し10%の塩化ナトリウム
が含まれていますので、水溶液に含まれる塩化ナトリウムの重さは200×0.1=20gです。
したがって物質量[mol]は20g/58.5g=0.342molになります。
3.すべての物質において1molに含まれる分子の個数は6.02×1023で表されます。設問の水分子の数は3.0×1023になりますので、物質量[mol]は3.0×1023÷6.02×1023=0.498molになります。
4.銅を空気中で加熱するときに消費される酸素の化学反応式はCu+0.5O2→CuOとなりますので、銅の物質量×0.5が酸素の消費量になります。
ここで、銅の物質量は64g/63.6g≒1molですが、それに×0.5したものが酸素の物質量になりますので、0.5molが酸素の物質量[mol]になります。
5.メタンを完全燃焼した際に生成される二酸化炭素の化学反応式はCH4+2O2→CO2+2H2Oになります。式からメタンと二酸化炭素の分子の比率は1:1になりますので、メタンと同じ物質量を求めることで二酸化炭素の生成量が把握できます。物質量[mol]=4.0g/16g=0.25molになります。
以上より、5が正解となります。
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03
物質量[mol]の算出 に関する問題です。
1.標準状態 (0 ℃、1.013 × 105) の気体は、ほぼすべての気体において 22.4L / molとなります。
よって、標準状態の窒素14Lの物質量は、
14/22.4 = 0.625[mol] となります。
2.10%塩化ナトリウム水溶液のため、200[g] × 0.1 = 20[g]の塩化ナトリウムが含まれています。
物質量は、重量を原子量、分子量及び式量で除することで算出できるため、
20[g] / 58.5[g/mol] ≒ 0.342[mol] となります。
3.1molの原子、分子中には 6.0 × 10²³ (アボカドロ定数) の粒子が存在します。
よって、3.0×10²³ / 6.0×10²³ = 0.5[mol] となります。
4.化学式より、消費酸素量を求めます。
Cu + 1/2O₂ → CuO
これより、1molの銅を加熱した際に 、酸素は1/2 mol消費することが分かります。
銅の分子量は 64/63.6 ≒ 1.006 [mol]なので、消費される酸素は 0.503 [mol] となります。
5.4.と同様に化学式から消費酸素量を求めます。
CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O
これより、CH₄を完全燃焼すると、同モル量の二酸化炭素が生成されます。
CH₄の分子量は 4 [g] / 16 [g/mol] = 0.25[mol]なので、生成される二酸化炭素の量は、0.25[mol]となります。
1.0.625mol、2.0.341mol、3.0.5mol、4.0.503mol、5.0.25mol
となりますので、正解は5です。
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04
物質量[mol]の算出 に関する問題です。
1.標準状態の気体は、ほぼすべての気体において、1mol / 22.4Lとなります。
よって、標準状態の窒素14Lの物質量は、
14/22.4 = 0.625[mol] となります。
2.10%塩化ナトリウム水溶液のため、200[g] × 0.1 = 20[g]の塩化ナトリウムが含まれています。
物質量は、重量を原子量、分子量及び式量で除することで算出できるため、
20[g] / 58.5[g/mol] ≒ 0.341[mol] となります。
3.アボガドロ定数より、1molの原子、分子中には 6.0 × 10²³ の粒子が存在します。
よって、3.0×10²³ / 6.0×10²³ = 0.5[mol] となります。
4.化学式より、消費酸素量を求めます。
Cu + 1/2O₂ → CuO
これより、1molの銅を加熱した際に 、酸素は1/2 mol消費することが分かります。
銅の分子量は 64/63.6 ≒ 1[mol]なので、消費される酸素は 0.5[mol] となります。
5.4.と同様に化学式から消費酸素量を求めます。
CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O
これより、CH₄を完全燃焼すると、同モル量の二酸化炭素が生成されます。
CH₄の分子量は 4/16 = 0.25[mol]なので、生成される二酸化炭素の量は、0.25[mol]となります。
1.0.625mol、2.0.341mol、3.0.5mol、4.0.5mol、5.0.25mol
となりますので、正解は5です。
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