技術士の過去問
平成30年度(2018年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問20
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問題
技術士 第一次試験 平成30年度(2018年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。ただし、いずれも常温・常圧下であるものとする。
- 酢酸は弱酸であり、炭酸の酸性度はそれより弱く、フェノールは炭酸より弱酸である。
- 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムは水に溶けて強塩基性を示す。
- 炭酸カルシウムに希塩酸を加えると、二酸化炭素を発生する。
- 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱すると、アンモニアを発生する。
- 塩酸及び酢酸の0.1[mol/L]水溶液は同一のpHを示す。
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この過去問の解説 (4件)
01
1.適切です
酢酸、炭酸、フェノールは、ともに弱酸です。
pHは、酢酸>炭酸>フェノールなので、適切です。
2.適切です
強塩基性の代表的な化合物です。
3.適切です
炭酸カルシウムに希塩酸を加えると、塩化カルシウムと水と二酸化炭素が発生します。
4.適切です
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱すると、塩化カルシウムと水とアンモニアが発生します。
5.不適切です
0.1mol/L塩酸はpH1.0、0.1mol/L酢酸はpH2.8程度となるため、同一になりません。
よって、5が正解です。
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02
1.適切です。
酢酸、炭酸、フェノールの順番でpH値は高くなり中性に近くなります。
2.適切です。
溶解したうちほぼ全てが電離する(電離度α≒1の酸・塩基)ものを強酸・強塩基と言います。
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムは強塩基に該当します。
3.適切です。
炭酸カルシウムCaCO3に希塩酸HCIを加えることで、弱酸である炭酸H2CO3が遊離します。さらに、炭酸が分解して二酸化炭素CO2が発生します。
化学反応式は以下の通りです。
CaCO3+2HCI→CaCl2+H2O+CO2
4.適切です。
アンモニア(NH3)の生成方法として下記三種類の例があります。
・水酸化ナトリウムと塩化アンモニウムを混合
・水酸化カルシウムと塩化アンモニウムを加熱
・アンモニア水を加熱
5.不適切です。
0.1mol/Lの場合、塩酸はpH1.0、酢酸はpH2.8程度となり、同一のpH値とならないため誤りです。
したがって、5が正解になります。
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03
化合物の水素イオン指数(pH)に関する問題です。
1.適切です。
pHは、酢酸>炭酸>フェノールとなります。
2.適切です。
問題文の4物質は、強塩基性の代表的な化合物です。
3.適切です。
炭酸カルシウムに希塩酸を加えると、塩化カルシウムと水と二酸化炭素が発生します。
4.適切です。
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱すると、塩化カルシウムと水とアンモニアが発生します。
5.不適切です。
0.1mol/L塩酸はpH1.0、0.1mol/L酢酸はpH2.8となるため、同一になりません。
よって、正解は5です。
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04
化合物の水素イオン指数(pH)に関する問題です。
1.適切です
酢酸、炭酸、フェノールは、ともに弱酸です。
酸性度は、酢酸>炭酸>フェノールなので、適切です。
2.適切です
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムは、強塩基性の代表的な化合物です。
3.適切です
炭酸カルシウム (CaCO3) に希塩酸 (HCl) を加えると、塩化カルシウム (CaCl) と水 (H2O) と二酸化炭素 (CO2) が発生します。
化学反応式は以下の通りです。
CaCO3+2HCI→CaCl2+H2O+CO2
4.適切です
塩化アンモニウム (NH4Cl) と水酸化カルシウム (Ca(OH)2) の混合物を加熱すると、塩化カルシウム (CaCl2) と水 (H2O) とアンモニア (NH3) が発生します。
化学反応式は以下の通りです。
2NH4Cl+Ca(OH)2→2NH3+CaCl2+2H2O
5.不適切です
0.1mol/L塩酸はpH1.0、0.1mol/L酢酸はpH2.8程度となるため、同一になりません。
よって、5が正解です。
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