技術士 過去問
令和4年度(2022年)
問29 (基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

技術士 第一次試験 令和4年度(2022年) 問29(基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

科学技術とリスクの関わりについての次の記述のうち、不適切なものはどれか。
  • リスク評価は、リスクの大きさを科学的に評価する作業であり、その結果とともに技術的可能性や費用対効果などを考慮してリスク管理が行われる。
  • レギュラトリーサイエンスは、リスク管理に関わる法や規制の社会的合意の形成を支援することを目的としており、科学技術と社会との調和を実現する上で重要である。
  • リスクコミュニケーションとは、リスクに関する、個人、機関、集団間での情報及び意見の相互交換である。
  • リスクコミュニケーションでは、科学的に評価されたリスクと人が認識するリスクの間に往々にして隔たりがあることを前提としている。
  • リスクコミュニケーションに当たっては、リスク情報の受信者を混乱させないために、リスク評価に至った過程の開示を避けることが重要である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

科学技術とリスクの関係に関する基本的な問題です。

選択肢1. リスク評価は、リスクの大きさを科学的に評価する作業であり、その結果とともに技術的可能性や費用対効果などを考慮してリスク管理が行われる。

リスク評価として、本選択肢は適切です。

選択肢2. レギュラトリーサイエンスは、リスク管理に関わる法や規制の社会的合意の形成を支援することを目的としており、科学技術と社会との調和を実現する上で重要である。

レギュラトリーサイエンスの重要性が高まっており、本選択肢も適切です。

選択肢3. リスクコミュニケーションとは、リスクに関する、個人、機関、集団間での情報及び意見の相互交換である。

リスクコミュニケーションのやり方として適切です。

選択肢4. リスクコミュニケーションでは、科学的に評価されたリスクと人が認識するリスクの間に往々にして隔たりがあることを前提としている。

リスクコミュニケーションの前提条件として適切です。

選択肢5. リスクコミュニケーションに当たっては、リスク情報の受信者を混乱させないために、リスク評価に至った過程の開示を避けることが重要である。

リスクコミュニケーションでは過程の開示も必要であり、本選択肢は間違いです(正解となります)。

まとめ

リスクコミュニケーションなどの基礎的な情報問題といえます。

参考になった数13

02

リスクコミュニケーションに関する問題です。

選択肢5. リスクコミュニケーションに当たっては、リスク情報の受信者を混乱させないために、リスク評価に至った過程の開示を避けることが重要である。

不適切です。

リスク評価の根拠を公開して、合意形成を図ります。

まとめ

リスクコミュニケーションは実務でも重要です。

参考になった数4

03

実際に起きたリスクコミュニケーションの成功例や失敗例(例: 環境問題や食品安全問題)を調べると、知識の定着が深まります。

選択肢1. リスク評価は、リスクの大きさを科学的に評価する作業であり、その結果とともに技術的可能性や費用対効果などを考慮してリスク管理が行われる。

適切です。

リスク評価は、リスクの大きさ(発生確率と影響の度合い)を科学的に分析し、リスク管理に役立てるためのプロセスです。

リスク管理では、リスク評価結果を基に技術的可能性や費用対効果などを考慮して意思決定が行われます。

選択肢2. レギュラトリーサイエンスは、リスク管理に関わる法や規制の社会的合意の形成を支援することを目的としており、科学技術と社会との調和を実現する上で重要である。

適切です。

レギュラトリーサイエンスは、科学技術に基づいた法規制や政策を社会に受け入れられる形で設計・運用するための学問分野です。

科学技術と社会の調和を目指す上で重要な役割を果たします。

選択肢3. リスクコミュニケーションとは、リスクに関する、個人、機関、集団間での情報及び意見の相互交換である。

適切です。

リスクコミュニケーションは、リスクに関する情報や意見を共有し合うことで、関係者間の理解を深め、適切な意思決定を促すプロセスです。

選択肢4. リスクコミュニケーションでは、科学的に評価されたリスクと人が認識するリスクの間に往々にして隔たりがあることを前提としている。

適切です。

科学的なリスク評価の結果と、人々が主観的に感じるリスク(リスク認知)にはしばしばギャップが生じます。

リスクコミュニケーションでは、このギャップを埋めることが重要な課題とされています。

選択肢5. リスクコミュニケーションに当たっては、リスク情報の受信者を混乱させないために、リスク評価に至った過程の開示を避けることが重要である。

不適切です。

リスクコミュニケーションでは、透明性が非常に重要です。リスク評価に至った過程や根拠を開示することで、信頼を得て誤解を減らすことができます。

情報を隠すことはかえって混乱や不信感を招きます。

まとめ

試験対策では、具体的な用語やプロセスの流れを正確に覚えるとともに、透明性や信頼構築の重要性を意識して学習すると良いでしょう。

参考になった数1