保育士の過去問
平成30年(2018年)前期
保育の心理学 問87

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問題

保育士試験 平成30年(2018年)前期 保育の心理学 問87 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、幼児と他者とのかかわりに関する記述である。【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A   H君( 男児 )は、I君( 男児 )を追いかけている。保育室内を走り回っていたI君が「はぁー、はぁー」と言って大型積木の上に腹ばいになる。I君のあとを走っていたH君も大型積木のところへ来て「はぁー、はぁー」と言って腹ばいになる。I君が「あーぁ、疲れた」と言って起き上がり、大型積木の上に「そーれ」と言って座り直す。H君も続いて起き上がって「そーれ」と言って座り直す。
B  J君( 男児 )とK君( 男児 )は、登園するとすぐに「きのうのつづき」と言いながら部屋の隅で大型積木で囲いを作り始めた。次に「ロケット故障、ミッションコントロール、応答ねがいます」「ロケット修理、はじめます」と言いながら、J君が両手で積木を支え、そこにK君が積木を上にのせて、2人で宇宙ステーションを作りあげた。
C  保育士が砂場に行くと、数名の女児が容器に砂を入れて小枝でかき回したり、砂を入れたカップに小石やちぎった葉っぱを散らしたり、容器に入れた砂を手でぱんぱんと固めようとしたりする姿が観察された。それぞれの子どもが思い思いに楽しそうにしているが、子ども同士のやりとりはみられない。
D  園庭に嬉しそうに飛び出したLちゃん( 2歳、女児 )は、5歳児クラスの子ども達がドッジボールをしている様子をじっと見ていた。Lちゃんは次に砂場に近寄って、4歳児クラスの子ども達が、砂山を作ったり、穴を掘っている様子をじっと眺めていた。「Lちゃんも一緒にやってみる?」と保育士が声をかけると、もじもじしながら後ずさりして少し離れたところでじっと遊びを見ていた。

【Ⅱ群】
ア  協同遊び
イ  連合遊び
ウ  平行遊び
エ  ひとり遊び
オ  模倣
カ  傍観者的行動

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この過去問の解説 (3件)

01

解答は3です。

 この問題はパーテンが提唱した「遊びの分類」に基づいて出題されています。

A、オ 模倣
 模倣とは問題文からもわかるように「真似っこ遊び」や「ごっこ遊び」のことです。
 模倣は1歳頃から始まりますが、年齢が上がるについれて内容はより複雑になります。

B、ア 協同遊び
 協同遊びはお友達と力を合わせてみんなで「協力してあそぶ」というのが特徴です。
 自己主張をしたり、相手の気持ちを汲んだり、ルールを決めたりと複雑で5~6歳児に見られる遊び方です。

C、ウ 平行遊び
 問題文にあるように、同じ空間で同じ遊びをしているにも関わらず子どもたち同士の関わりは見られない、というのが平行遊びです。
 まだ友達同士の関わりが少ない低年齢児に多く見られる遊び方です。

D、カ 傍観者的行動
 「傍観」とはただ見ていることですが、パーテンが提唱した傍観者的行動とは、遊んでいる子どもたちに自ら声をかけたりするものの、遊びには参加せず見ている、といった行動のことを指します。

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02

正解は3です。

A 友達や周りの人のまねをして遊ぶことを「模倣」と言います。よって答えは(オ)です。

B 友達同士、協力しながら遊びを作っていくことを「協同遊び」と言います。よって答えは(ア)です。

C 同じ空間で同じ遊びをしていても、子ども同士の関わりが見られないことを「平行遊び」と言います。よって答えは(ウ)です。

D 友達が遊ぶ様子をじっと見ていることを「傍観者的行動」と言います。よって答えは(カ)です。

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03

正解は【3】です。

A:オ
「模倣」の事例です。お友達のまねっこあそびをしています。1才前後から見られ、複雑に発達していきます。

B:ア
「協同遊び」の事例です。5~6才頃からできるようになります。お友達と協力して遊ぶことです。

C:ウ
「平行遊び」の事例です。同じ場所で同じものを使っていても、友達通し関わるのではなくそれぞれに好きなように遊んでいることです。2~3才頃の遊び方です。

D:カ
「傍観者的行動」の事例です。2~3歳頃に見られ、他者の遊びに関心を持ちはじめ、じっと見ている行動です。積極的に関わろうとしないのが特徴です。

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