1級建築施工管理技士の過去問
令和元年(2019年)
午前 問24

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和元年(2019年) 午前 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

既製コンクリート杭の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも大きくする。
  • PHC杭の頭部を切断した場合、切断面から350 mm程度まではプレストレスが減少しているため、補強を行う必要がある。
  • セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とする。
  • 杭の施工精度は、傾斜を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とする。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも大きくする。」です。

選択肢1. 中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも大きくする。

中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも小さくします

選択肢2. PHC杭の頭部を切断した場合、切断面から350 mm程度まではプレストレスが減少しているため、補強を行う必要がある。

設問のとおりです。

選択肢3. セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とする。

設問のとおりです。

選択肢4. 杭の施工精度は、傾斜を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とする。

設問のとおりです。

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02

「場所打ちコンクリート杭工事」「既成コンクリート杭工事」の違いをイメージしながら設問を解くと良いでしょう。「既成コンクリート杭工事」とは予め製造された既成の杭を利用して工事を行います。予め製造された杭を現場に運び、それを打ち込むため、杭の長さ等に制限があります。

選択肢1. 中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも大きくする。

中堀り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも小さくします。よって誤りです。

選択肢2. PHC杭の頭部を切断した場合、切断面から350 mm程度まではプレストレスが減少しているため、補強を行う必要がある。

設問の通りです。PHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)の杭頭を切断した場合は、切断面から350mm程度プレストレスが減少しているので、設計図書により補強を行う必要があります。

選択肢3. セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とする。

設問の通りです。アースオーガーは掘削時及び引上げ時ともに正回転とします。 引上げ時に逆回転すると掘削土が底方向に落下するため、引上げ時も正回転とします。

選択肢4. 杭の施工精度は、傾斜を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とする。

設問の通りです。杭の建て込み精度は傾斜1/100以内杭径の1/4以内かつ、100㎜以内です。

まとめ

選択肢「セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とする。」「杭の施工精度は、傾斜を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とする。」を覚えておくと、他の過去問題も解けると思います。数字に関するひっかけ問題に注意してください。

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03

この問題のポイントは以下の通りです。既成コンクリート杭は掘削が伴います。掘削の状況をイメージしながら答えを導きましょう。

選択肢1. 中掘り工法では、砂質地盤の場合、先掘り長さを杭径よりも大きくする。

中掘り工法では砂質地盤の場合、掘削中の緩みが激しいので先掘り長さを杭径よりも小さくなるように調整します。よってこの記述は誤りです。

選択肢2. PHC杭の頭部を切断した場合、切断面から350 mm程度まではプレストレスが減少しているため、補強を行う必要がある。

記述の通りです。PHC杭の頭部を切断した場合、切断面から350 mm程度まではプレストレスが減少しているため、補強が必要です。

選択肢3. セメントミルク工法では、アースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とする。

記述の通りです。セメントミルク工法では、掘削土の滑落を防ぐためアースオーガーは掘削時及び引上げ時とも正回転とします。

選択肢4. 杭の施工精度は、傾斜を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とする。

記述の通りです。杭の施工精度は、鉛直精度を 1/100 以内とし、杭心ずれ量は杭径の 1/4 、かつ、100 mm以下とします。

まとめ

杭の施工精度は上記の通りです。鉄骨の建て方精度など似ている数字があるため、間違えない様気を付けましょう。

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