1級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)
午前 問35

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年) 午前 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • ALCなど表面強度が小さい被着体に、低モジュラスのシーリング材を用いた。
  • ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた。
  • 先打ちしたポリサルファイド系シーリング材の硬化後に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。
  • プライマーの塗布及びシーリング材の充填時に、被着体が5℃以下になるおそれが生じたため、作業を中止した。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

答え(誤り)は 2 です。

ボンドブレーカーとは、目地が深くない場合にシーリングの3面接着を避ける為に目地底に貼り付けるテープ状の材料です。

公共建築工事標準仕様書には「ボンドブレーカーはシーリング材と接着しないものとする」と規定されています。一般的にはシリコーン系シーリング材を使用する場合は、ポリエチレンテープのボンドブレーカーを用います。

したがって設問2は誤りです。

1.正しいです。

低モジュラスのシーリング材とは伸びたときに戻る力が弱いタイプのシーリング材をいいます。ALCは表面強度が小さいため低モジュラスのシーリングを使用します。

3.正しいです。

ポリサルファイド系のシーリング材の上に後打ちできる異種材料は、変成シリコーン系、シリコーン系(低モジュラス)、ウレタン系、アクリル系の材料です。

4.正しいです。

公共建築工事標準仕様書には、「プライマーの塗布および重点時に被着体が5度以下または50度以上になる恐れがある場合は作業を中止する。」と規定されています。

参考になった数38

02

シーリング工事に関する記述を詳しく検討し、最も不適当なものを特定します。

選択肢1. ALCなど表面強度が小さい被着体に、低モジュラスのシーリング材を用いた。

ALCなど表面強度が小さい被着体に、低モジュラスのシーリング材を用いた。 この記述は適切です。表面強度が低い材料には、低モジュラスのシーリング材を使用することが望ましいです。低モジュラスの材料は柔軟性が高く、被着体にかかるストレスを減少させるため、剥がれや亀裂のリスクを低減します。

選択肢2. ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた。

ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた。 この記述は不適切です。シリコーン系シーリング材と同様の材質のボンドブレーカー(シリコーンコーティングテープ)を使用すると、シーリング材がしっかりとテープに密着しない可能性があります。ボンドブレーカーの目的は、シーリング材が背面に密着することを防ぐことであり、シリコーン系の場合は通常、異なる素材を選択します。

選択肢3. 先打ちしたポリサルファイド系シーリング材の硬化後に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。

先打ちしたポリサルファイド系シーリング材の硬化後に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。 この記述は潜在的に問題があるものの、ポリサルファイドと変成シリコーン系シーリング材の互換性に依存します。ただし、異なるタイプのシーリング材を重ね打ちする場合は、化学的な互換性を確認する必要があります。

選択肢4. プライマーの塗布及びシーリング材の充填時に、被着体が5℃以下になるおそれが生じたため、作業を中止した。

プライマーの塗布及びシーリング材の充填時に、被着体が5℃以下になるおそれが生じたため、作業を中止した。 この記述は適切です。低温環境下でのシーリング作業は、材料の性能を低下させる可能性があり、適切な密着が得られないことが多いです。そのため、気温が低い場合は作業を延期するのが一般的です。

まとめ

「ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた」が最も不適切です。シリコーン系シーリング材にはシリコーンコーティングされたボンドブレーカーを使用しないのが通常であり、他の材質を選ぶことが推奨されます。

参考になった数11