1級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)
午前 問4

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年) 午前 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

積層ゴムを用いた免震構造の建築物に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 免震構造とした建築物は、免震構造としない場合に比べ、固有周期が 短くなる。
  • 免震部材の配置を調整し、上部構造の重心と免震層の剛心を合わせることで、ねじれ応答を低減できる。
  • 免震層を中間階に設置する場合、火災に対して積層ゴムを保護する必要がある。
  • 免震構造は、建築物を鉛直方向に支える機構、水平方向に復元力を発揮する機構及び建築物に作用するエネルギーを吸収する機構から構成される。

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この過去問の解説 (2件)

01

1. ×(正答肢)

免震構造とした建築物は、免震構造としない場合に比べ、固有周期が長くなります。

固有周期とは、それぞれの物体が自由振動するときに揺れが一往復するのにかかる時間のことで、物体によって異なる数値です。

2. 正しい記述です。

ねじれ応答とは、地震時に建物全体がねじれるような挙動のことです。

建物の重心が偏っている場合に大きなねじれ応答が発生します。

免振部材の配置を調整し、上部構造の重心と免振層の剛心を合わせることで、ねじれ応答を低減することができます。

3. 正しい記述です。

免震層を、火災の恐れがある建物の中間階に設置する場合、火災に対して積層ゴムを被覆する必要があり、一般に耐火材料等で被覆する措置を行います。

4. 正しい記述です。

免震構造は、以下の3つの機構から構成されます。

① 建築物を鉛直方向に支える機構

② 水平方向に復元力を発揮する機構

③ 建築物に作用するエネルギーを吸収する機構

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02

積層ゴムは、基礎と上部構造の間の免震層に挿入されます。

ゴムと鋼板を積層構造としたものです。

選択肢1. 免震構造とした建築物は、免震構造としない場合に比べ、固有周期が 短くなる。

×(正解)

免震構造とした建築物は、免震構造としない場合に比べ、固有周期が長くなります。

 

建築物の固有周期を長くすることにより、

地盤の固有周期との差を大きくし、地震力を小さくします。

選択肢2. 免震部材の配置を調整し、上部構造の重心と免震層の剛心を合わせることで、ねじれ応答を低減できる。

正しい記述です。

積層ゴムやダンパーなどの免震部材の配置を調節します。

選択肢3. 免震層を中間階に設置する場合、火災に対して積層ゴムを保護する必要がある。

正しい記述です。

火災の危険性がある為です。

 

最下層の下の免震層は、出火要因がない為、耐火性は求められません。

選択肢4. 免震構造は、建築物を鉛直方向に支える機構、水平方向に復元力を発揮する機構及び建築物に作用するエネルギーを吸収する機構から構成される。

正しい記述です。

 

用いられるのは以下の通りです。

①建築物を鉛直方向に支える機構→積層ゴムアイソレータ

②水平方向に復元力を発揮する機構→ダンパー

③建築物に作用するエネルギーを吸収する機構→積層ゴムアイソレータ

 

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