1級建築施工管理技士 過去問
令和4年(2022年)
問7 (午前 イ 問7)
問題文
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 問7(午前 イ 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 圧密沈下の許容値は、独立基礎のほうがべた基礎に比べて大きい。
- 粘性土地盤の圧密沈下は、地中の応力の増加により長時間かかって土中の水が絞り出され、間隙が減少するために生じる。
- 直接基礎の滑動抵抗は、基礎底面の摩擦抵抗が主体となるが、基礎の根入れを深くすることで基礎側面の受動土圧も期待できる。
- 地盤の液状化は、地下水面下の緩い砂地盤が地震時に繰り返しせん断を受けることにより間隙水圧が上昇し、水中に砂粒子が浮遊状態となる現象である。
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この過去問の解説 (2件)
01
地盤と基礎構造については、用語の意味を理解していれば回答できる問題が多くあります。
毎年1問の出題傾向ですから確実に回答できるようにしておきましょう。
【✕】
圧密沈下とは軟弱な粘性土の層から荷重によって水や空気が追い出されて沈下する現象です。
豆腐に重しを乗せると水が抜けるイメージです。
独立基礎とべた基礎では同じ荷重を受ける面積が違います。
圧密沈下の許容量は、べた基礎>布基礎>独立基礎です。
(参考)許容沈下量(標準)は、べた基礎=10cm、独立基礎=5cm
【〇】
圧密沈下は粘性土層への荷重により発生します(一般的には上部からの荷重)。
土中の水や空気が絞り出され、そこに空隙(=小さな空間)が発生して沈下します。
豆腐に荷重をかけると水が絞り出されるイメージです。
【〇】
滑動とは構造物が地盤上を滑る現象を指し、直接基礎の場合は水平方向です。
直接基礎の滑動抵抗は基礎底面と地盤の摩擦抵抗によるのが原則です。
滑動抵抗が不足する場合は、基礎を深く根入れすることで側面(周囲)からの水平な土圧(=受動土圧)により補います。
(参考)鉛直方向の土圧は主動土圧。
【〇】
液状化は地下水位の高い砂質土層で起きやすい現象です。
地震による繰り返しせん断力を受けることで、結合していた砂粒子がバラバラになり、隙間にある水の圧力が一気に上昇してドロドロに液状化した状態になります。
比重の小さい粒子(=砂)は浮遊し、比重の大きなものは沈み込みます。
地盤については圧密沈下と液状化、基礎については直接基礎と杭基礎の種類を覚えます。
対策としての土工事と関連して整理することが重要です。
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02
解説は下記の通りです。
誤です。圧密沈下の許容値は、独立基礎よりべた基礎の方が大きいです。
独立基礎が5cm、べた基礎は10~15cmとされています。
圧密沈下:粘土質の地盤において土粒子間の水が圧力によって排出されることで沈下する現象です。
正です。選択肢の通り、粘土質の地盤において土粒子間の水が圧力によって排出されることで間隙が減少し、
上部の建物・基礎が沈下します。
正です。地震等で建物に水平力が作用するため、直接基礎の滑動抵抗を検討する必要があります。
直接基礎の滑動抵抗は、基礎底面の摩擦抵抗が主体となりますが、
基礎の根入れを深くすることで基礎側面の受動土圧も期待できるようになります。
正です。水で飽和している緩い地盤において、震時に繰り返しせん断を受けることにより間隙水圧が上昇し、
水中に砂粒子が浮遊状態となり、せん断抵抗を失う現象の事です。
近年起こるといわれている首都直下型地震て起こる二次災害の一つとしても言われています。
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