1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 イ 問13

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 イ 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

建築用板ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • フロート板ガラスは、溶融した金属の上に浮かべて製板する透明、かつ、平滑なガラスである。
  • 複層ガラスは、複数枚の板ガラスの間に間隙を設け、大気圧に近い圧力の乾燥気体を満たし、その周辺を密閉したもので、断熱効果のあるガラスである。
  • 熱線吸収板ガラスは、板ガラスの表面に金属皮膜を形成したもので、冷房負荷の軽減の効果が高いガラスである。
  • 倍強度ガラスは、フロート板ガラスを軟化点まで加熱後、両表面から空気を吹き付けて冷却加工するなどにより、強度を約2倍に高めたガラスである。

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この過去問の解説 (1件)

01

ガラスに関する出題頻度は小さく、試験対策としては後回しでも構わないが、難しい内容はない。代表的なガラスの特性を整理してけば十分でしょう。

選択肢1. フロート板ガラスは、溶融した金属の上に浮かべて製板する透明、かつ、平滑なガラスである。

【〇】

もっとも流通しているガラス。

溶融金属の上にガラス素材を流し込んで連続製造する。表面が平滑。

厚さは2mm~19mmまである。

選択肢2. 複層ガラスは、複数枚の板ガラスの間に間隙を設け、大気圧に近い圧力の乾燥気体を満たし、その周辺を密閉したもので、断熱効果のあるガラスである。

【〇】

複数枚のガラスの間に空気層(中空層)を密封することで断熱性を高めたもの。

結露対策に有効。ペアガラスとも呼ばれる。

選択肢3. 熱線吸収板ガラスは、板ガラスの表面に金属皮膜を形成したもので、冷房負荷の軽減の効果が高いガラスである。

【✕】

板ガラス表面に鉄やニッケルなどの金属を微量添加したもの。

名前通り長波長の熱線を吸収するため熱の透過が少なくなり、冷房負荷を軽減する。

金属の添加によりガラスに色が付いているのが特徴的。

(参考)熱線反射ガラス:片側表面に熱線を反射する薄膜をコーティングしたもの。

選択肢4. 倍強度ガラスは、フロート板ガラスを軟化点まで加熱後、両表面から空気を吹き付けて冷却加工するなどにより、強度を約2倍に高めたガラスである。

【〇】

板ガラスを熱処理(加熱後に両面を空気冷却)することで表面内部に圧縮応力を持たせたもの。

同じ厚さのフロートガラスに比べて約2倍の強度がある。

(参考)強化ガラスは表面の圧縮応力を倍強化ガラスより更に大きくしたもの。

まとめ

ガラスの種類ごとに特徴や使用目的を整理してけば大丈夫です。

主なガラスは、フロート板ガラス、型板ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、倍強度ガラス、強化ガラス、合わせガラス、複層ガラス、エコガラス(Low-E)。

ガラスは名称から機能を想像し易いものばかりです。

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