1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 ニ 問39
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 ニ 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
外壁の押出成形セメント板(ECP)張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 縦張り工法のパネルは、層間変形に対してロッキングにより追従するため、縦目地を15mm、横目地を8mmとした。
- 二次的な漏水対策として、室内側にはガスケット、パネル張り最下部には水抜きパイプを設置した。
- 幅600mmのパネルへの欠込みは、欠込み幅を300mm以下とした。
- 横張り工法のパネル取付け金物(Zクリップ)は、パネルがスライドできるようにし、パネル左右の下地鋼材に堅固に取り付けた。
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この過去問の解説 (2件)
01
外壁パネル工事では押出成形セメント版とALCパネルが交互に隔年で出題される傾向にあります。
押出成形セメント板工事では縦張り(ロッキング方式)と横張り(スライド方式)の違いについて整理していきます。
【✖】
縦張り工法(ロッキング方式)とはパネルを縦方向(縦が長辺となる)に取り付けます。層間変位に対してロッキングで追従するために設ける目地幅は、長辺8mm以上、短辺15mm以上です。
縦張り工法では縦目地8mm、横目地15mmが正解です。
【〇】
押出成形セメント板はセメント等を原料として練り、中空を有するパネル状に押出成形したものです。
二次的な漏水対策として、室内側にガスケット、パネル張り最下部に水抜きパイプを設置します。
【〇】
押出成形セメント板の最小幅は300mmです。欠込み場合の欠込み幅は全体の1/2以下かつ300mm以下としなければなりません。
幅600mmのパネルの場合、欠込みできる幅は300mm以下、その場合のセメント板の幅は300mm以上となり基準に適合します。
【〇】
横張り工法(スライド方式)では層間変位に対してスライドすることで追随します。パネルを取り付ける金具(Zクリップ)はパネルがスライドできるようにパネル左右の下地鋼材に堅固に取り付けます。
押出成形セメント板工事からは工法に関する出題が目立ちます。
縦張り工法と横張り工法についてどのように層間変位に追随するのかをイメージすると理解がし易くなります。
上記の他には荷重(自重)受けやALCとの違いも整理しておくと良いでしょう。
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02
押出成形セメント板(ECP)とは文字通りセメント系のボード材で、軽量化するために中空になっています。
×(正答肢)
長辺の目地幅は 10mm以上、短辺の目地幅は15mm以上とします。縦張りなので横目地が短辺方向となり8mmでは不足です。
〇
設問の通りです。中空になっていますので水抜きパイプを設けることは2次対策として良いです。
〇
設問の通りです。パネル幅の最小限度は、原則として、300mm以下とします。
〇
設問の通りです。パネル左右の下地鋼材に取り付けます。
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)8章5節 押出成形セメント板 (ECP)
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