1級建築施工管理技士の過去問
令和5年(2023年)
午前 イ 問12

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年) 午前 イ 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

建築に用いられる金属材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • ステンレス鋼は、ニッケルやクロムを含み、炭素量が少ないものほど耐食性が良い。
  • 銅は、熱や電気の伝導率が高く、湿気中では緑青を生じ耐食性が増す。
  • 鉛は、X線遮断効果が大きく、酸その他の薬液に対する抵抗性や耐アルカリ性にも優れている。
  • チタンは、鋼材に比べ密度が小さく、耐食性に優れている。

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この過去問の解説 (2件)

01

その他金属についての出題です。

 

選択肢1. ステンレス鋼は、ニッケルやクロムを含み、炭素量が少ないものほど耐食性が良い。

ステンレス鋼は、ニッケルやクロムを含み、炭素量が少ないものほど軟質で耐食性が良くなります。加工性はアルミや銅より硬く、耐食性は鉄やアルミより優れています。

選択肢2. 銅は、熱や電気の伝導率が高く、湿気中では緑青を生じ耐食性が増す。

設問の通り、銅は、熱や電気の伝導率が高く、湿気中では緑青を生じ耐食性が増します。ですが、アルカリ性には弱い性質を持ちます。

選択肢3. 鉛は、X線遮断効果が大きく、酸その他の薬液に対する抵抗性や耐アルカリ性にも優れている。

誤りです。

鉛は、X線遮断効果が大きく、酸その他の薬液に対する抵抗性は大きいが、耐アルカリ性は劣ります。

選択肢4. チタンは、鋼材に比べ密度が小さく、耐食性に優れている。

設問の通りです。

 

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02

この問題は、建築に使用される金属材料に関する知識を問うものです。以下、各選択肢について詳細に解説します。

選択肢1. ステンレス鋼は、ニッケルやクロムを含み、炭素量が少ないものほど耐食性が良い。

ステンレス鋼は、主に鉄にクロムを加えた合金であり、クロムの含有量が多いほど耐食性が向上します。さらに、ニッケルを含むことで耐食性がさらに向上します。炭素量が少ないことも耐食性を良くする要因の一つです。したがって、この記述は適切です。

選択肢2. 銅は、熱や電気の伝導率が高く、湿気中では緑青を生じ耐食性が増す。

銅は熱伝導率および電気伝導率が非常に高い金属です。しかし、湿気中で生じる緑青(ろくしょう)は、銅の表面にできる酸化銅の層であり、これが保護膜となることでさらに腐食が進行するのを防ぎます。この記述も適切です。

選択肢3. 鉛は、X線遮断効果が大きく、酸その他の薬液に対する抵抗性や耐アルカリ性にも優れている。

鉛はX線を遮断する効果が高いですが、酸に対する耐性はあまり高くありません。特に硫酸や硝酸などの強酸には腐食されやすいです。また、耐アルカリ性についても優れているとは言えません。このため、この記述は不適当です。

選択肢4. チタンは、鋼材に比べ密度が小さく、耐食性に優れている。

チタンは非常に軽量であり、密度が鉄や鋼よりも小さいです。また、酸や塩基に対して非常に高い耐食性を持つため、多くの腐食環境で優れた耐久性を発揮します。この記述も適切です。

まとめ

この問題では、建築に使用される金属材料の特性に関する適切な知識を求められています。それぞれの金属材料の特性について正しく述べられていますが、鉛の酸に対する耐性について誤った記述があります。

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