1級建築施工管理技士 過去問
令和6年(2024年)
問23 (午前 ニ 問3)

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和6年(2024年) 問23(午前 ニ 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

ソイルセメント柱列壁工法を用いた山留め壁に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 剛性や遮水性に優れており、地下水位の高い軟弱地盤にも適している。
  • 削孔撹拌速度は土質によって異なるが、引上げ撹拌速度は土質によらずおおむね同じである。
  • 単軸オーガーによる削孔は、大径の玉石や礫が混在する地盤に用いられる。
  • セメント系注入液と混合撹拌する原位置が粗粒土になるほど、ソイルセメントの一軸圧縮強度は小さくなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

ソイルセメントの中にH鋼などを挿入して、壁を造る工法のことです。

選択肢1. 剛性や遮水性に優れており、地下水位の高い軟弱地盤にも適している。

正です。地下水位が高い地盤や、軟弱地盤に適しています。

選択肢2. 削孔撹拌速度は土質によって異なるが、引上げ撹拌速度は土質によらずおおむね同じである。

正です。引き上げ攪拌速度は大きく変わりません。

選択肢3. 単軸オーガーによる削孔は、大径の玉石や礫が混在する地盤に用いられる。

正です。大径の玉石や礫が混在する地盤に用いられます。

選択肢4. セメント系注入液と混合撹拌する原位置が粗粒土になるほど、ソイルセメントの一軸圧縮強度は小さくなる。

誤です。粗粒土ほど、一軸圧縮強度は大きくなります。

まとめ

他にも、排出土が鉄筋コンクリート山留と比較して少ない特徴があります。

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02

この問題で覚えておくポイントは以下のとおりです。

ソイルセメント柱列壁工法とは、注入液(セメント系注入液)を、オーガ機にて原地盤を削孔し、土と混合・撹拌し、掘削孔に心材(H鋼等)を適切な間隔で挿入することにより柱列状に設置した山留め壁です。地下水のある地盤で、深い掘削工事を行う建築に適している工法です。また、騒音振動が少なく、建築物の近くで行う山留め壁に適しています。

選択肢1. 剛性や遮水性に優れており、地下水位の高い軟弱地盤にも適している。

ソイルセメント柱列壁工法は剛性、遮水性に優れ、地下水位の高い軟弱地盤に適していますので、適当です。

選択肢2. 削孔撹拌速度は土質によって異なるが、引上げ撹拌速度は土質によらずおおむね同じである。

引き上げ撹拌速度は、一般的に一定に保たれることが多いです。引き上げ撹拌速度は、セメントと土が均等に混合され、柱が形成される際の作業効率に関連しています。土質によっては、引き上げ時の抵抗が異なるため、速度調整が行われることもあります。

したがって、一般的には「引き上げ撹拌速度は土質によらずおおむね同じである」とされていますが、実際には土質によって若干の調整が行われる場合もあります。しかし、削孔撹拌速度の調整は土質に強く依存するのに対し、引き上げ撹拌速度は比較的一定に保たれることが多いです。よって適当です。

選択肢3. 単軸オーガーによる削孔は、大径の玉石や礫が混在する地盤に用いられる。

電動または油圧モーターによりスパイラルスクリューを回転させ、スパイラルの押し上げによる掘削土砂を排土させて掘削します。適当です。

選択肢4. セメント系注入液と混合撹拌する原位置が粗粒土になるほど、ソイルセメントの一軸圧縮強度は小さくなる。

ソイルセメントの一軸圧縮強度は、使用する土の粒径によって影響を受けます。粗粒土を使用する場合、ソイルセメントの一軸圧縮強度は一般的に大きくなる傾向があります。よって不適当です。

まとめ

ソイルセメント柱列壁工法に関する問題では、一軸圧縮強度や芯材の材料、工法におけるメリットが出題傾向にあります。

剛性の向上: ソイルセメント柱列が地盤の強度を高め、構造物の安定性を確保します。

遮水性の向上: ソイルセメントは透水性が低く、地下水の流入を防ぐことができます。

施工の柔軟性: 複雑な地形や狭い場所でも施工可能で、さまざまな地盤条件に対応できます。

施工時間の短縮: 他の地盤改良方法に比べて施工が比較的迅速に行えることがあります。

このポイントを忘れずに覚えておきましょう。

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