1級建築施工管理技士 過去問
令和6年(2024年)
問27 (午前 ニ 問7)

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和6年(2024年) 問27(午前 ニ 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、計画供用期間の級は標準とする。
  • 早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの湿潤養生の期間は、普通ポルトランドセメントを用いた場合と同じである。
  • 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。
  • 打込み後のコンクリートが透水性の低いせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。
  • マスコンクリートは、内部温度が上昇している期間は、コンクリート表面部の温度が急激に低下しないように養生を行う。

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この過去問の解説 (2件)

01

コンクリートの湿潤養生とは、コンクリートの凝結後に、散水や噴霧を行い、継続的に水分を供給する方法です。

選択肢1. 早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの湿潤養生の期間は、普通ポルトランドセメントを用いた場合と同じである。

誤です。早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの湿潤養生の期間は、普通ポルトランドセメントの湿潤養生機関よりも短くなります。

選択肢2. 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。

正です。打ち込み後のコンクリート面が露出している部分には、湿潤養生を行う必要があります。

選択肢3. 打込み後のコンクリートが透水性の低いせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。

正です。透水性の低いせき板で保護されている場合、湿潤養生と同じ効果があります。

選択肢4. マスコンクリートは、内部温度が上昇している期間は、コンクリート表面部の温度が急激に低下しないように養生を行う。

正です。マスコンクリートとは、大塊上に施工される体積の大きいコンクリートのことで、ひび割れを防ぐため、養生時にコンクリート内外の温度差が大きくならないようにする必要があります。

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02

この問題で覚えておくポイントは以下のとおりです。

コンクリートの特性をよく理解し、調合から打設、養生の流れまでを覚えましょう。

選択肢1. 早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの湿潤養生の期間は、普通ポルトランドセメントを用いた場合と同じである。

早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの湿潤養生の期間は、普通ポルトランドセメントを用いた場合と同じではありません。早強ポルトランドセメントは、早期の強度発現を目的としているため、通常、湿潤養生は短縮されます。よって不正解です。日平均気温が15℃以上で普通ポルトランドセメントを用いる場合「5日間以上」、早強ポルトランドセメントを用いる場合「3日間以上」となります。

選択肢2. 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。

連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行います。湿潤養生は急速な乾燥を防止し、コンクリートに水分を供給することで、コンクリートの適切な強度発現を促します。また乾燥によるひび割れを防ぎます。よって正解です。

選択肢3. 打込み後のコンクリートが透水性の低いせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。

透水性の低いせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えても問題ありません。よって正解です。

選択肢4. マスコンクリートは、内部温度が上昇している期間は、コンクリート表面部の温度が急激に低下しないように養生を行う。

マスコンクリートは、大きな体積のコンクリートが打設されるため、内部温度が上昇することがあります。この際、コンクリート表面部の温度が急激に低下すると、内部との温度差が生じ、ひび割れや剥離の原因になります。そのため、養生では、コンクリート表面の温度を緩やかに保つように配慮し、急激な温度変化を避けることが重要です。よって正解です。

まとめ

コンクリートの設問での抑えておくポイントとして、

材料の特性:

コンクリートの成分(セメント、骨材、水、混和剤など)の特性や影響。

各種セメントの特徴(普通ポルトランドセメント、早強セメントなど)。

施工方法:

コンクリートの打設手順、型枠の取り扱い、振動や締固めの方法。

打設後の養生方法やその重要性。

品質管理:

コンクリートの強度試験(スランプ試験、圧縮試験など)や試験の実施方法。

不良コンクリートの判別と対策。

構造設計との関連:

コンクリートの設計基準や荷重に対する耐久性。

補強コンクリート(鉄筋コンクリートなど)の基本的な理解。

環境と安全:

コンクリート施工時の環境配慮や安全対策。

ひび割れや収縮のメカニズムとその対策。

などがあります。幅広く知識を深めておくことが重要です。

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