大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問52 (日本史B(第4問) 問3)
問題文
メモ
疑問1 戦乱が人々にどのような影響を与えたか。
疑問2 火災が人々にどのような影響を与えたか。
疑問3 火山の噴火が人々にどのような影響を与えたか。
疑問4 地震が人々にどのような影響を与えたか。
疑問5 人々はどのように困難や危機を乗り越えようとしたか。
メイさんは疑問3について学習を進め、1707年に富士山が噴火し、火山灰などによる深刻な被害が発生したことを知った。次の史料1・2は、富士山噴火について記したものである。史料1・2に関して述べた後の文a~dについて、最も適当なものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
史料1 1708年閏正月「覚」
近年御入用の品々(注1)これ有る処、去る冬、武州・相州・駿州(注2)三ヶ国の内、砂(注3)積り候村々御救い旁(かたがた)(注4)の儀に付、今度、諸国高役金御料・私領(注5)共に高百石に付、金二両宛の積り、在々(注6)より取り立て上納有るべく候。且又、領知遠近これ有る故、在々より取り立て候迄(まで)は延々(のびのび)(注7)たるべく候間、一万石以上の分は領主より取り替え候て、当三月を限り江戸御金蔵へ上納有るべく候。
(『御触書寛保集成』)
(注1)御入用の品々:幕府が必要とする品々。
(注2)武州・相州・駿州:武蔵国・相模国・駿河国のこと。
(注3)砂:火山灰のこと。
(注4)御救い旁:救済もあって。
(注5)御料・私領:御料は幕府直轄領のこと。私領は大名や旗本の所領のこと。
(注6)在々:村々のこと。
(注7)延々:はかどらないこと。
史料2
今重秀(注8)が議(はか)り申す所は、(中略)只今、御蔵にある所の金、わずかに三十七万両にすぎず。此(この)内、二十四万両は、去年の春、武・相・駿三州の地の灰砂(はいすな)を除くべき役を諸国に課(おお)せて、凡(およ)そ百石の地より金二両を徴(めさ)れしところ、凡そ四十万両の内、十六万両をもって其(その)用に充られ、其余分をば城北の御所(注9)造らるべき料に残し置かれし所也。これより外に、国用に充らるべきものはあらず(後略)。
(『折たく柴の記』)
(注8)重秀:勘定奉行荻原重秀のこと。
(注9)城北の御所:江戸城に建設予定の御殿のこと。
a 史料1によると、諸国高役金は、できるだけ早く金を集めるために、大名による立て替えが行われた。
b 史料2によると、集められた諸国高役金はわずかなものであり、灰砂を除く費用に充てるべき金40万両の半分にも満たなかった。
c 史料1を踏まえ、史料2を読むと、諸国から各国の人口に応じて集めた金を被災地の救済費用に充てたと勘定奉行が述べたことが分かる。
d 史料1を踏まえ、史料2を読むと、諸国から集めた金の一部を江戸城の御殿造営費として残したと勘定奉行が述べたことが分かる。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問52(日本史B(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
メモ
疑問1 戦乱が人々にどのような影響を与えたか。
疑問2 火災が人々にどのような影響を与えたか。
疑問3 火山の噴火が人々にどのような影響を与えたか。
疑問4 地震が人々にどのような影響を与えたか。
疑問5 人々はどのように困難や危機を乗り越えようとしたか。
メイさんは疑問3について学習を進め、1707年に富士山が噴火し、火山灰などによる深刻な被害が発生したことを知った。次の史料1・2は、富士山噴火について記したものである。史料1・2に関して述べた後の文a~dについて、最も適当なものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
史料1 1708年閏正月「覚」
近年御入用の品々(注1)これ有る処、去る冬、武州・相州・駿州(注2)三ヶ国の内、砂(注3)積り候村々御救い旁(かたがた)(注4)の儀に付、今度、諸国高役金御料・私領(注5)共に高百石に付、金二両宛の積り、在々(注6)より取り立て上納有るべく候。且又、領知遠近これ有る故、在々より取り立て候迄(まで)は延々(のびのび)(注7)たるべく候間、一万石以上の分は領主より取り替え候て、当三月を限り江戸御金蔵へ上納有るべく候。
(『御触書寛保集成』)
(注1)御入用の品々:幕府が必要とする品々。
(注2)武州・相州・駿州:武蔵国・相模国・駿河国のこと。
(注3)砂:火山灰のこと。
(注4)御救い旁:救済もあって。
(注5)御料・私領:御料は幕府直轄領のこと。私領は大名や旗本の所領のこと。
(注6)在々:村々のこと。
(注7)延々:はかどらないこと。
史料2
今重秀(注8)が議(はか)り申す所は、(中略)只今、御蔵にある所の金、わずかに三十七万両にすぎず。此(この)内、二十四万両は、去年の春、武・相・駿三州の地の灰砂(はいすな)を除くべき役を諸国に課(おお)せて、凡(およ)そ百石の地より金二両を徴(めさ)れしところ、凡そ四十万両の内、十六万両をもって其(その)用に充られ、其余分をば城北の御所(注9)造らるべき料に残し置かれし所也。これより外に、国用に充らるべきものはあらず(後略)。
(『折たく柴の記』)
(注8)重秀:勘定奉行荻原重秀のこと。
(注9)城北の御所:江戸城に建設予定の御殿のこと。
a 史料1によると、諸国高役金は、できるだけ早く金を集めるために、大名による立て替えが行われた。
b 史料2によると、集められた諸国高役金はわずかなものであり、灰砂を除く費用に充てるべき金40万両の半分にも満たなかった。
c 史料1を踏まえ、史料2を読むと、諸国から各国の人口に応じて集めた金を被災地の救済費用に充てたと勘定奉行が述べたことが分かる。
d 史料1を踏まえ、史料2を読むと、諸国から集めた金の一部を江戸城の御殿造営費として残したと勘定奉行が述べたことが分かる。
- a・c
- a・d
- b・c
- b・d
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