大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問40 (日本史B(第2問) 問1)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問40(日本史B(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、日本古代の食物について高校生のアキさんとカズさんが交わした会話である。この文章を読み、後の問いに答えよ。(資料は、一部省略したり、書き改めたりしたところがある。)

アキ:奈良にある平城宮の跡から、こんな木簡(写真1)が見つかっているよ。調べてみると、食品の支給に関するものらしい。
カズ:「飯」はご飯のことだろうね。どんなa 調理の道具を使っていたのかな。それにしても、「飯」「塩」って言葉を見ると、おにぎりを食べたくなるね。
アキ:「五斗」「一百顆(か)」っていう分量を調べてみると、塩の方が多すぎて、おにぎりを作るにはしょっぱすぎるようだよ。この塩は、すぐに使いきるためのものではないんだろうね。
カズ:平城宮では、多量の塩がやり取りされていたんだね。塩は、全国から集められたものだと考えられるけど、b 国家による塩の徴収について、もっと調べてみたいな。
アキ:この木簡には、「真濱女(まはまめ)」「板野」という人名も書かれている。どちらも女性で、「板野」が上司だったみたい。この女性たちは、食品を管理する立場で活躍していたんだろ
うね。食べ物ばかりじゃなく、c 古代の女性の服装も気になってきたな。

下線部aに関連して、次の土器の写真2・3は、一方が甕で、もう一方は甑である。写真2・3の土器の名称と用途を説明した後の文X・Yについて、その正誤の組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。(ただし、写真の縮尺は一定ではない。)

X  写真2の土器は甕で、食品を煮るために用いられた。
Y  写真3の土器は甑で、食品を蒸すために用いられた。
問題文の画像
  • X:正  Y:正
  • X:正  Y:誤
  • X:誤  Y:正
  • X:誤  Y:誤

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正しい組合せは「X:正 Y:正」です。

 

【各文の検討】

X

写真2の土器は「下部に火を受けた痕跡であるすすが付着している」と説明があり、直火調理の痕跡を示しています。

これは、火に直接かけて煮るための甕(かめ)です。

底に開口部もなく、液体を入れて加熱する甕の特徴と一致します。

 

Y

写真3の土器は底が大きく穿(うが)たれており、下から蒸気を通す構造です。

これは穀物などを蒸すための甑(こしき)です。

「底部に通気のために穴が開けられている」と説明があり、甑はこの穴から蒸気を通して米や雑穀を蒸す道具で、形状・用途ともに一致します。

したがって、X・Yともに内容が合致しています。

選択肢1. X:正  Y:正

正しい組み合わせです。

選択肢2. X:正  Y:誤

誤りです。

選択肢3. X:誤  Y:正

誤りです。

選択肢4. X:誤  Y:誤

誤りです。

まとめ

写真2は煮炊き用の甕、写真3は蒸し器である甑であり、どちらの説明も合致するため、正しい組合せは 「X:正 Y:正」 です。

参考になった数0