大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問4 (世界史B(第1問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問4(世界史B(第1問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史上の宗教の役割について述べた次の文章Bを読み、後の問いに答えよ。

B 資料1・2は、ある同一の戦争を題材とした、二人の歴史研究者による文章の一部である。これらの資料を用いて世界史の授業が行われた。(引用文には、省略したり改めたりしたところがある。)
資料1
省略
資料2
宗派対立によって激化したベーメン反乱が、領邦を超えた戦争の火元になった原因の一つは、( オ )家の権力伸長である。神聖ローマ帝国皇帝に即位する前のフェルディナントは、イタリアの諸勢力と紛争状態にあった。この争いには( オ )家の敵であるネーデルラント、イングランド、フランスが介入し、ドイツのプロテスタント諸侯連合も間接的に関与した。これに対し、スペインの強力な支援を得たフェルディナントは、イタリアの紛争を解決し、ベーメンの領邦議会で反対をねじ伏せ、ベーメン王位をも獲得したのである。

資料1・2で題材となっている同一の戦争について述べた文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • この戦争は、ルターの教えに触発されて始まり、ミュンツァーが指導した。
  • この戦争中に、サン=バルテルミの虐殺が起こった。
  • この戦争では、ヨーク家とランカスター家が王位継承をめぐって争った。
  • この戦争の講和条約において、ルター派と並んでカルヴァン派も公認された。

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢は、
「この戦争の講和条約において、ルター派と並んでカルヴァン派も公認された。」です。

 

資料にある「ベーメン反乱の激化」「( オ )家の権力伸長」「スペインの支援を得たフェルディナント」などの記述は、1618年に始まる三十年戦争を指します。
三十年戦争を終結させた1648年のウェストファリア条約では、従来のルター派(アウクスブルクの和議で容認)だけでなくカルヴァン派も信仰を認められました。

したがって該当するのはこの選択肢です。

選択肢1. この戦争は、ルターの教えに触発されて始まり、ミュンツァーが指導した。

1520年代のドイツ農民戦争を示します。

三十年戦争とは無関係です。

選択肢2. この戦争中に、サン=バルテルミの虐殺が起こった。

1572年のフランス宗教戦争(ユグノー戦争)の出来事です。

選択肢3. この戦争では、ヨーク家とランカスター家が王位継承をめぐって争った。

15世紀イングランドのバラ戦争です。

時代も地域も異なります。

選択肢4. この戦争の講和条約において、ルター派と並んでカルヴァン派も公認された。

1648年ウェストファリア条約の内容です。

三十年戦争に合致します。

まとめ

三十年戦争はベーメン反乱を契機に勃発し、最終的にウェストファリア条約で終結しました。

この条約により、カルヴァン派の信仰が正式に容認され、帝国内の宗派対立は大きな転換点を迎えます。

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