大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問34 (日本史B(第1問) 問1)
問題文
A
アスミ:もうすぐお盆だね。
エイジ:そうだね。私の住んでいる地区でも盆踊りがあるよ。楽しみだな。
アスミ:私の住んでいる地区では、いつも東京音頭(おんど)で盛り上がっているなあ。でも、東京音頭って言いながら、今では全国各地で踊られているよね。なんでだろう。
エイジ:実は、私も気になって調べたことがあるんだ。東京音頭って、1932年にたまたま朝風呂で顔を合わせた人たちが、東京に活気を取り戻すために企画して作った丸の内音頭がもとになっているんだって。面白いよね。
アスミ:知らなかった。確かに、1920年代半ばから30年代半ばには( ア )ため、各地に伝わったのもうなずけるね。
エイジ:a当時の日本は、政治・外交や社会経済の面で様々な課題を抱えていたけど、そういう時でも盆踊りは全国で催されていたんだね。
アスミ:民衆の娯楽は今より少なかっただろうから、体から抜け出した虫が天帝に罪を告げるのを恐れて、共同飲食しながら夜を明かす( イ )のような行事も好まれたかもね。きっとb全国各地に独特のお祭りや行事があったんだろうね。
空欄ア・イに入る語句の組合せとして正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問34(日本史B(第1問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
A
アスミ:もうすぐお盆だね。
エイジ:そうだね。私の住んでいる地区でも盆踊りがあるよ。楽しみだな。
アスミ:私の住んでいる地区では、いつも東京音頭(おんど)で盛り上がっているなあ。でも、東京音頭って言いながら、今では全国各地で踊られているよね。なんでだろう。
エイジ:実は、私も気になって調べたことがあるんだ。東京音頭って、1932年にたまたま朝風呂で顔を合わせた人たちが、東京に活気を取り戻すために企画して作った丸の内音頭がもとになっているんだって。面白いよね。
アスミ:知らなかった。確かに、1920年代半ばから30年代半ばには( ア )ため、各地に伝わったのもうなずけるね。
エイジ:a当時の日本は、政治・外交や社会経済の面で様々な課題を抱えていたけど、そういう時でも盆踊りは全国で催されていたんだね。
アスミ:民衆の娯楽は今より少なかっただろうから、体から抜け出した虫が天帝に罪を告げるのを恐れて、共同飲食しながら夜を明かす( イ )のような行事も好まれたかもね。きっとb全国各地に独特のお祭りや行事があったんだろうね。
空欄ア・イに入る語句の組合せとして正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- ア 政治主張中心の新聞のほか、『太陽』などの雑誌が創刊された
イ 庚申講 - ア 政治主張中心の新聞のほか、『太陽』などの雑誌が創刊された
イ 富突 - ア レコードの普及に加え、ラジオ放送網が拡大した
イ 庚申講 - ア レコードの普及に加え、ラジオ放送網が拡大した
イ 富突
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (1件)
01
空欄アには「レコードの普及に加え、ラジオ放送網が拡大した」、空欄イには「庚申講」が入ると考えるのが適切です。
東京音頭が全国に広まった背景には、当時急速に伸びたレコードとラジオという二つのメディアの力があり、夜通し起きて身の内の虫が天帝に悪事を告げるのを防ぐという民間信仰行事は庚申講と一致します。
イ 庚申講
誤りです。
イ 富突
誤りです。
イ 庚申講
1920年代半ばから30年代前半、日本では蓄音機が一般家庭に浸透し、さらに1925年の東京放送開始を皮切りに全国へラジオ局が広がりました。
音楽が短期間で全国に届く環境が整ったため、1932年に作られた東京音頭が短期間で各地へ伝わったことを裏づけます。
庚申講は「庚申(かのえさる)の日」の夜、体内にいる三尸(さんし)の虫が抜け出して天帝に罪状を報告し寿命を縮めるという信仰を避けるため、人々が集まり飲食しながら夜通し語り明かす行事です。
会話の説明と一致します。
イ 富突
誤りです。
東京音頭が全国に浸透した決め手は、レコードとラジオという当時最先端のメディアでした。
これにより地方でも最新の流行歌をすぐに聞けたのです。
また、江戸時代から続く庚申講は、夜を徹して語らい合う独特の風習で、民衆の娯楽が限られた時代には盆踊りと同じように人々を引きつける行事になっていました。
富突(とみつき)は寺社が開いた富くじ(くじ引き)です。
「政治主張中心の新聞のほか、『太陽』などの雑誌が創刊された」という内容は、日清戦争前後(1890年代)のメディア状況を指します。
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