大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問35 (日本史B(第1問) 問2)
問題文
A
アスミ:もうすぐお盆だね。
エイジ:そうだね。私の住んでいる地区でも盆踊りがあるよ。楽しみだな。
アスミ:私の住んでいる地区では、いつも東京音頭(おんど)で盛り上がっているなあ。でも、東京音頭って言いながら、今では全国各地で踊られているよね。なんでだろう。
エイジ:実は、私も気になって調べたことがあるんだ。東京音頭って、1932年にたまたま朝風呂で顔を合わせた人たちが、東京に活気を取り戻すために企画して作った丸の内音頭がもとになっているんだって。面白いよね。
アスミ:知らなかった。確かに、1920年代半ばから30年代半ばには( ア )ため、各地に伝わったのもうなずけるね。
エイジ:a当時の日本は、政治・外交や社会経済の面で様々な課題を抱えていたけど、そういう時でも盆踊りは全国で催されていたんだね。
アスミ:民衆の娯楽は今より少なかっただろうから、体から抜け出した虫が天帝に罪を告げるのを恐れて、共同飲食しながら夜を明かす( イ )のような行事も好まれたかもね。きっとb全国各地に独特のお祭りや行事があったんだろうね。
下線部aに関連して、次の史料Ⅰ~Ⅲが制定・締結・表明された時期を古いものから年代順に正しく配列したものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
Ⅰ 国体ヲ変革シ、又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ、又ハ情ヲ知リテ之(これ)ニ加入シタル者ハ、十年以下ノ懲役又ハ禁錮(きんこ)ニ処ス。
Ⅱ 日本国及満州国ハ(中略)両国共同シテ国家ノ防衛ニ当(あた)ルベキコトヲ約ス。之ガ為(ため)所要ノ日本国軍ハ満州国ニ駐屯スルモノトス。
Ⅲ 若(も)シ夫(そ)レ統治権ガ天皇ニ存セズシテ、天皇ハ之ヲ行使スル為ノ機関ナリト為(な)スガ如(ごと)キハ、是(こ)レ全ク万邦無比(ばんほうむひ)ナル我ガ国体ノ本義ヲ愆(あやま)ルモノナリ。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問35(日本史B(第1問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
A
アスミ:もうすぐお盆だね。
エイジ:そうだね。私の住んでいる地区でも盆踊りがあるよ。楽しみだな。
アスミ:私の住んでいる地区では、いつも東京音頭(おんど)で盛り上がっているなあ。でも、東京音頭って言いながら、今では全国各地で踊られているよね。なんでだろう。
エイジ:実は、私も気になって調べたことがあるんだ。東京音頭って、1932年にたまたま朝風呂で顔を合わせた人たちが、東京に活気を取り戻すために企画して作った丸の内音頭がもとになっているんだって。面白いよね。
アスミ:知らなかった。確かに、1920年代半ばから30年代半ばには( ア )ため、各地に伝わったのもうなずけるね。
エイジ:a当時の日本は、政治・外交や社会経済の面で様々な課題を抱えていたけど、そういう時でも盆踊りは全国で催されていたんだね。
アスミ:民衆の娯楽は今より少なかっただろうから、体から抜け出した虫が天帝に罪を告げるのを恐れて、共同飲食しながら夜を明かす( イ )のような行事も好まれたかもね。きっとb全国各地に独特のお祭りや行事があったんだろうね。
下線部aに関連して、次の史料Ⅰ~Ⅲが制定・締結・表明された時期を古いものから年代順に正しく配列したものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
Ⅰ 国体ヲ変革シ、又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ、又ハ情ヲ知リテ之(これ)ニ加入シタル者ハ、十年以下ノ懲役又ハ禁錮(きんこ)ニ処ス。
Ⅱ 日本国及満州国ハ(中略)両国共同シテ国家ノ防衛ニ当(あた)ルベキコトヲ約ス。之ガ為(ため)所要ノ日本国軍ハ満州国ニ駐屯スルモノトス。
Ⅲ 若(も)シ夫(そ)レ統治権ガ天皇ニ存セズシテ、天皇ハ之ヲ行使スル為ノ機関ナリト為(な)スガ如(ごと)キハ、是(こ)レ全ク万邦無比(ばんほうむひ)ナル我ガ国体ノ本義ヲ愆(あやま)ルモノナリ。
- Ⅰ ― Ⅱ ― Ⅲ
- Ⅰ ― Ⅲ ― Ⅱ
- Ⅱ ― Ⅰ ― Ⅲ
- Ⅱ ― Ⅲ ― Ⅰ
- Ⅲ ― Ⅰ ― Ⅱ
- Ⅲ ― Ⅱ ― Ⅰ
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この過去問の解説 (1件)
01
正しい年代順は、「Ⅰ―Ⅱ―Ⅲ」です。
【各史料の時期と内容】
Ⅰ 治安維持法(1925年)
「国体を変革し、私有財産制度を否認する目的」での結社・加入を処罰しました。
共産主義運動などを取り締まる法律として、普通選挙法と同年に公布されました。
Ⅱ 日満議定書(1932年)
日本と満州国が相互防衛を約し、日本軍の駐屯を恒久化しました。
満州国建国(1932年3月)の直後、締結日は同年9月です。
Ⅲ 国体明徴声明(1935年)
天皇機関説を「国体を誤る」と否定し、天皇主権を強調しました。
美濃部達吉の学説を排撃した1935年(昭和10)の政府声明にあたります。
正しい配列です。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
1920年代後半から1930年代半ばにかけて、日本は国内の思想弾圧(治安維持法)、大陸への軍事的進出(日満議定書)、そして天皇主権の強化(国体明徴声明)へと舵を切りました。
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