大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問32 (第4問(漢文) 問2)
問題文
空欄( Y )に入る語として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
大学入学共通テスト(国語)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問32(第4問(漢文) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
空欄( Y )に入る語として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

- 要
- 美
- 対
- 臣
- 衆
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
空欄(Y)を含む一文を書き下し文にして見ると、
「人君は一人の身を以て、四海の広きを御し、万務のY応ず。」となります。
この書き下し文から、
この文章は「君主は一人で天下を制御し、あらゆる勤めに応じる」という内容であることが分かります。
さらに、
「一人の身」「四海の広き」という流れから、
Yは「万務」を表す漢字になると推測できます。
「万」は「すべて」や「あらゆる」という意味で、
「務」は「仕事」という意味です。
以上のことを踏まえて各選択肢を検討していきましょう。
重要の「要」であり、
「大切なところ」という意味を持つ漢字です。
「万務」の意味とは異なります。
よって不適です。
美しいの「美」であり、
「美しさ」や「立派な」という意味です。
「万務」の意味とは異なります。
よって不適です。
「応える」や「ペア」を表す漢字です。
「万務」の意味とは異なります。
よって不適です。
臣下の「臣」であり、
「主君に仕える人」という意味です。
「万務」の意味とは異なります。
よって不適です。
大衆の「衆」であり、
「多い」や「多くの人々」という意味があります。
「万」の意味に近いため適切です。
今回の文章は、
「一人の身」「四海の広き」「万務の衆」の文の流れの法則がヒントになる問題でした。
文章や漢字の意味だけでなく、
文脈にも注目しましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
問題となっている箇所は「応万務【Y】」ですが、その上を見ると、「御四海広」とあります。
返り点のつく場所も同じですから、これは対句的な表現と考えても良いでしょう。
つまり、「広」に類似・対応するような何かが入ります。
「広」に対応する言葉として最も適当なものは「衆」です。「衆」は「おおい」とも読むように、数の多いことを表します。
「要」は人が腰をおさえている様子からかたどられたと言われており、「大事なところ」「求める」などの意味で使われます。
しかし、「広」に対応しているとは言い難いのでこれは誤りです。
美は「美しい」や「すぐれた」などの意味がありますが、これも「広」という字とは対応していないため、誤りです。
「対」は「むかう、むきあう」のほか、「こたえる、応ずる」「ついのもの」などの意味でも使います。
ただ、「広」という字と対応しているかと言われると、これは誤りです。
「臣」は「家来」「たみ、人民」などの意味で用いられます。
漢文では位の低い者が一人称として、へりくだって臣と自分のことを呼ぶことはありますが、この文脈では不適です。
「広」に対応すると考えると、自ずと一択に絞れるのではないでしょうか。漢文は畳みかけるように対句的な表現を使うことが多々ありますので、それをヒントにしましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問31)へ
令和5年度(2023年度)追・再試験 問題一覧
次の問題(問33)へ