大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問35 (第4問(漢文) 問5)
問題文
(注1)華清宮 ―― 都長安の郊外にある、驪山(りざん)の温泉地に造営された離宮。
(注2)繡成堆 ―― 綾絹(あやぎぬ)を重ねたような驪山の山容の美しさをいう。
(注3)次第 ―― 次々と。
(注4)紅塵 ―― 砂煙。
(注5)妃子 ―― 楊貴妃(ようきひ)のこと。唐の皇帝玄宗(げんそう)(685―762)の妃(きさき)。
(注6)茘枝 ―― 果物のライチ。中国南方の特産物。
(注7)『天宝遺事』 ―― 唐の天宝年間(742―756)の逸話を集めた書。王仁裕(おうじんゆう)著。
(注8)涪州 ―― 中国南方の地名。
(注9)馬逓 ―― 早馬の中継による緊急輸送。公文書を運ぶのが本来の目的。
(注10)『畳山詩話』 ―― 詩の解説・批評や詩人の逸話を載せた書。謝枋得(しゃぼうとく)著。
(注11)明皇 ―― 玄宗を指す。
(注12)『遯斎閑覧』 ―― 学問的なテーマで書かれた随筆集。陳正敏(ちんせいびん)著。
(注13)唐紀 ―― 唐の時代についての歴史記録。
(注14)『甘沢謡』 ―― 唐の逸話を集めた書。袁郊(えんこう)著。
(注15)誕辰 ―― 誕生日。
(注16)駕 ―― 皇帝の乗り物。
(注17)小部音声 ―― 唐の宮廷の少年歌舞音楽隊。
(注18)長生殿 ―― 華清宮の建物の一つ。
(注19)南海 ―― 南海郡のこと。中国南方の地名。
下線部「窮人力絶人命、有所不顧。」について、返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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問題
大学入学共通テスト(国語)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問35(第4問(漢文) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
(注1)華清宮 ―― 都長安の郊外にある、驪山(りざん)の温泉地に造営された離宮。
(注2)繡成堆 ―― 綾絹(あやぎぬ)を重ねたような驪山の山容の美しさをいう。
(注3)次第 ―― 次々と。
(注4)紅塵 ―― 砂煙。
(注5)妃子 ―― 楊貴妃(ようきひ)のこと。唐の皇帝玄宗(げんそう)(685―762)の妃(きさき)。
(注6)茘枝 ―― 果物のライチ。中国南方の特産物。
(注7)『天宝遺事』 ―― 唐の天宝年間(742―756)の逸話を集めた書。王仁裕(おうじんゆう)著。
(注8)涪州 ―― 中国南方の地名。
(注9)馬逓 ―― 早馬の中継による緊急輸送。公文書を運ぶのが本来の目的。
(注10)『畳山詩話』 ―― 詩の解説・批評や詩人の逸話を載せた書。謝枋得(しゃぼうとく)著。
(注11)明皇 ―― 玄宗を指す。
(注12)『遯斎閑覧』 ―― 学問的なテーマで書かれた随筆集。陳正敏(ちんせいびん)著。
(注13)唐紀 ―― 唐の時代についての歴史記録。
(注14)『甘沢謡』 ―― 唐の逸話を集めた書。袁郊(えんこう)著。
(注15)誕辰 ―― 誕生日。
(注16)駕 ―― 皇帝の乗り物。
(注17)小部音声 ―― 唐の宮廷の少年歌舞音楽隊。
(注18)長生殿 ―― 華清宮の建物の一つ。
(注19)南海 ―― 南海郡のこと。中国南方の地名。
下線部「窮人力絶人命、有所不顧。」について、返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (1件)
01
本文「窮人力絶人命、有所不顧。」は、「人」を置き字(目的語標識)として扱い、返り点は「有所不顧」にのみ付けるのが要点です。書き下しは「人力を窮め、人命を絶ち、顧みざる所あり。」となります。
格の誤りがあります。「人力を窮め」「人命を絶ち」という目的語が正しく、「人力の人命」は不自然です。さらに「絶たんと」と意思形にする根拠も本文にありません。
語義の誤解です。「窮」はきわめる(極限まで尽くす)の意であって「力む」ではありません。語順も崩れています(「絶人」など)。
構文の取り違えです。「窮人力」の人は置き字で、「窮む」の目的語を示します。したがって「窮人(困窮する人)」の意ではありません。
正しい読みです。A人B=BをAむ、有レ所不レ顧=顧みざる所ありの定型に合致します。
目的語の誤りと語義混同です。窮める対象は「人」ではなく「人力」。さらに「力めし」とするのも不適切です。
この一句は、漢文の基本パターンである「A人B=BをAむ」と、語法句「有レ所不レ〜=〜ざる所あり」を押さえることが鍵です。返り点は「有レ所不レ顧」の部分だけに付ければ筋道が明確になり、「人力を窮め、人命を絶ち、顧みざる所あり。」と自然に読み下せます。
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