大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和6年度(2024年度)追・試験
問25 (数学Ⅰ・数学A(第2問) 問11)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和6年度(2024年度)追・試験 問25(数学Ⅰ・数学A(第2問) 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

以下( ツ )にあてはまるものを1つ選べ。

演技などの採点において、複数の審査員による採点結果の評点のうち、最小値と最大値をそれぞれ1個ずつ除外した評点によって評価が行われることがある。
以下では、審査員がそれぞれ1,2,3,4,5のいずれかの評点をつけるものとする。
問題文の画像
  • {m(8−m)(a−b)2}/8
  • {m(8−m)(a+b)2}/8
  • {m(10−m)(a−b)2}/10
  • {m(10−m)(a+b)2}/10
  • {m(8−m)(a−b)2}/64
  • {m(8−m)(a+b)2}/64
  • {m(10−m)(a−b)2}/100
  • {m(10−m)(a+b)2}/100

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この過去問の解説 (1件)

01

解答 ツ:「(m(8−m)(a−b)2)/64」

 

 

端的な解説(上級者向けの解法)

m=4のとき、「調整後の評点」はaとbが4個ずつとなり、

平均値は(a+b)/2、偏差の2乗は全て(a-b)2/4となるため、

分散は(a-b)2/4となります。

8個の選択肢のうち、m=4を代入して(a-b)2/4となる選択肢は

1つしかないので、それが答えになります。

 

 

詳細な解説(推奨する方法)

分散は定義通りに計算する方法のほか、

「2乗の平均値」から「平均値の2乗」を引くことでも求められます。

 

「調整後の評点」がm個のaと(8−m)個のbのとき、

各評点の「2乗の平均値」は

(ma2+(8−m)b2)/8 …①

となります。

 

また問題文にある通り平均値は(ma+(8−m)b)/8ですから、

「平均値の2乗」は

(ma+(8−m)b)2/64

すなわち

(m2a2+2m(8−m)ab+(64−16m+m2)b2))/64 …②

となります。

 

①から②を引きます。

(ma2+(8−m)b2)/8 − (m2a2+2m(8−m)ab+(64−16m+m2)b2))/64

=(8ma2+(64−8m)b2 − m2a2−2m(8−m)ab−(64−16m+m2)b2)/64 (通分)

=((8m− m2)a2−2m(8−m)ab+(64−8m−64+16m−m2)b2)/64

=((8m− m2)a2−2m(8−m)ab+(8m−m2)b2)/64

=(m(8−m)a2−2m(8−m)ab+m(8−m)b2)/64

=m(8−m)(a2−2ab+b2)/64  (m(8−m)でくくる)

=m(8−m)(a−b)2/64

 

よって答えは「m(8−m)(a−b)2/64」となります。

 

補足

今回の問題設定ではa<bですが、

もしa=bであれば全ての評点が等しくなるため、t2=0になるはずです。

このことから、分子に(a−b)2がある選択肢が適切だと見当をつけられます。

選択肢5. {m(8−m)(a−b)2}/64

この選択肢が答えとなります。

まとめ

まず、「偏差」という用語を復習しておきましょう(標準偏差とは違うものです)。

各データから平均値を引いたものを「偏差」と言います。

 

分散の求め方には、

①「偏差の2乗の平均値」を計算する

②「2乗の平均値」から「平均値の2乗」を引く

の2通りがあり、①が分散の定義、②が公式です。

状況に応じてこの2通りを使い分けられるようになりましょう。

今回は②の方法が楽な解法です。

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