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看護師の過去問 第103回 午後 問211

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(48歳、男性、会社員)は、8年前から高血圧症(hypertension)、脂質異常症(dyslipidemia)および労作性狭心症(angina of effort)に対して内服治療をしていた。胸部絞扼感が時々出現するため、経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を実施することになった。Aさんは身長165cm、体重80kgである。午前9時過ぎから左橈骨動脈を穿刺し、狭窄部位である左冠状動脈にステント留置術が行われ、午前11時ころに終了した。

経皮的冠動脈形成術〈PCI〉終了後、穿刺部位を圧迫固定した。気分不快などの症状はない。
術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。
   1 .
「すぐに歩行できます」
   2 .
「夕食まで食事はできません」
   3 .
「2日後までシャワー浴はできません」
   4 .
「左手首の圧迫固定は明日の朝まで行います」
( 看護師国家試験 第103回 午後 問211 )
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この過去問の解説 (3件)

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正解は、1です。

経皮的冠動脈形成術(PCI)とは、カテーテルを用いて、冠動脈の狭窄部位を拡張する治療法です。穿刺部位は、主に橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈で、穿刺部位によって、術後の安静度や安静時間が異なります。

1 Aさんは、左橈骨動脈から穿刺をし、穿刺部位を圧迫固定しています。気分不快などの症状はありません。そのため、術後の歩行制限は必要ないです。

2 局所麻酔にてPCIを実施し、気分不快も無いため、術後2時間程度から飲食は可能です。

3 左手首の止血が確認し、症状の出現がなければ、シャワー浴はできます。

4 左手首の圧迫固定は、長時間行うと血流障害の原因となります。通常は術後、3時間程度で固定をはずします。圧迫固定時は、状態の観察をしながら、異常の早期発見に努めます。

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正解は1です。

経皮的冠動脈形成術(PCI)とは、冠動脈の狭窄部位を拡張する治療法です。POBA(バルーンにより狭窄部位を拡張させる)、BMS(ステントを留置し狭窄部位を拡張させる)、アテレクトミー(冠動脈に詰まったアテロームを削り取り血管の内腔を広げる)などの種類があります。穿刺部位は、主に橈骨動脈、上腕動脈、大腿動脈を使用します。穿刺部位によって、術後の安静度や安静時間が異なるため、まとめておくとよいでしょう。

1:今回の設問は、橈骨動脈より穿刺のため、歩行に制限はありません。しかし、術中に鎮痛剤や造影剤を使用するため、その影響でふらつきや気分不快が出現することがあります。歩行時は注意するように指導が必要です。また、多くの場合、TRバンドという止血バンドを使用していますが、歩行時に手首を曲げてしまったり、止血バンドを外してしまったりすると、十分に止血ができす出血してしまったり、血腫ができたりするので、注意するように説明をします。

2:経皮的冠動脈形成術は局所麻酔で行うため、術後の状態が落ち着いていれば、食事をとることは可能です。

3:穿刺部の止血が確認でき、状態が安定しており、医師の指示があれば翌日からシャワー浴は可能です。

4:翌日まで圧迫固定は必要ありません。多くの場合、橈骨動脈穿刺後はTRバンドという止血バンドを使用し、止血を行います。TRバンドは、数時間かけて少しずつ空気を抜いていき、止血バンドを外します。長時間の圧迫固定により、神経障害を生じることもあるため、圧迫固定中は出血・血腫の有無だけでなく、神経障害の観察も必要になります。

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正解は 1 です


経皮的冠動脈形成術〈PCI〉は、橈骨動脈・上腕動脈・大腿動脈などの血管からカテーテルを挿入し、狭窄や閉塞の見られる箇所の原因を除去する治療法です。
主に心臓周囲の動脈の病変に対して行われ、局所麻酔を使用することや造影剤の量も少なくて済むため、一般的な開胸手術よりも患者への負担が少ないため、この治療法がよく選択されます。

狭窄・閉塞部へのアプローチ方法は病態や症状によっても変わりますが、バルーンによる血管拡張・ステント留置・ロータブレーターによる切削・レーザーによる焼き切り・病変の吸引などがあります。



1:カテーテルの穿刺部が大腿の場合は止血の具合などにより、数時間は安静臥床が必要ですが、今回のAさんの場合は左橈骨動脈より穿刺しているため、通常の歩行程度なら可能でしょう。
その場合、圧迫止血用のテープ等は自分で勝手に外したりせず、看護師が圧迫を外しに行く目安時間には病室に居てもらうよう説明も必要です。


2:治療の際には麻酔をかけますが、全身麻酔ではなく局所麻酔のため意識を失うことはありません。造影剤による気分不良等がなければ、2時間後には飲食が可能となりますので、この選択肢は誤りです。


3:動脈穿刺後、心血管への術後ということも踏まえて、再出血や運動による負荷への反応など経過観察を要するため、数日は清拭で済ませてもらうことになります。一般的にシャワー浴を行えるのは3〜4日後からです。


4:圧迫止血は翌日まで行う必要はありません。反対に循環障害の原因にもなりますので、(止血の状態にもよりますが)長くとも2〜3時間で圧迫は解除するようにします。
圧迫中はチアノーゼや冷感による循環障害・神経障害予防の観察、圧迫解除後は疼痛の部位や広がり方・穿刺部分の観察による皮下血腫や動脈瘤の発生が重要となってきます。

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