看護師の過去問
第104回
午後 問136
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問題
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あん摩マッサージ指圧師
1級 管工事施工管理技士
1級 建築施工管理技士
1級 電気工事施工管理技士
1級 土木施工管理技士
運行管理者(貨物)
貸金業務取扱主任者
危険物取扱者 乙4
給水装置工事主任技術者
クレーン・デリック運転士
国内旅行業務取扱管理者
第一種 衛生管理者
第一種 電気工事士
大学入学共通テスト(世界史)
第三種 電気主任技術者
第二種 衛生管理者
第二種 電気工事士
調剤報酬請求事務技能認定
賃貸不動産経営管理士
2級 管工事施工管理技士
2級 建築施工管理技士
2級 電気工事施工管理技士
2級 土木施工管理技士
ビル管理技術者(建築物環境衛生管理技術者)
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この過去問の解説 (3件)
01
抗癌薬の副作用(有害事象)について押さえておくことがポイントです。
1 . ×
嘔吐は、抗癌薬の副作用である消化器症状にあたります。
2 . ×
下痢は、抗癌薬の副作用である消化器症状にあたります。
3 . ×
神経障害は、抗癌薬の使用により手先・足先のしびれや感覚が鈍いなど末梢神経への副作用がみられることがあります。骨髄抑制での症状ではありません。
4 . 〇
骨髄抑制により、赤血球・白血球・血小板が減少します。
赤血球が減少することにより貧血症状、白血球が減少することにより易感染、血小板が減少することにより出血傾向になります。
よって白血球減少が適切です。
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02
1:×
抗がん剤による副作用で比較的初期に起こりやすいのが嘔吐や悪心・吐き気や食欲不振などです。様々ある副作用のうち血圧低下やアレルギー反応の次に早く現れ、一般的には投与当日や翌日〜7日目ぐらいまで続くとされています。
ただ、抗がん剤による粘膜への障害が原因とされるため、骨髄抑制との関連はありません。よってこの選択肢は誤りです。
悪心・嘔吐の原因としてはがん細胞を攻撃するための抗がん剤の作用が強く働き、正常な細胞にも影響を及ぼしてしまう(特に粘膜に多く存在する上皮細胞はその影響を受けやすい)こともありますが、体内に入った薬剤に第四脳室に存在する化学的刺激受容体(CTZ)が反応し、すぐそばの延髄に存在する嘔吐中枢へと刺激として伝えてしまうことがあります。
抗がん剤のほかにCTZが刺激として受け取るそのほかの例がモルヒネやアルコールなどの薬剤、代謝や内分泌の異常時にみられる糖尿病性のケトアシドーシス・尿毒症・肝不全、細菌感染時に体内で増える毒素などだというのですからどれだけ強い反応であるかが窺えると思います。
対策としては投与前に薬効が副作用を下回ることのないよう綿密な濃度調整をおこなったり、同時に制吐薬を投与したり体位を工夫したり室内環境の調整(食事だけでなく芳香剤などでも強いにおいに反応し吐き気が増強することがあります)など、副作用の出現に備えて対策を講じておく必要があります。
2:×
下痢も悪心・嘔吐と同様、比較的初期に現れる副作用で、口腔粘膜や胃粘膜と同様に腸管粘膜が薬剤により障害を受けることで起こります。
よって、骨髄とは関連がないため選択肢としては誤りです。
嘔吐と同時に下痢も副作用として出現する場合、(もちろん下痢止めや整腸薬などの薬剤の投与も行われますが)まずは脱水の予防として水やスポーツドリンク(単なる水だけでは胃液や腸液による電解質の損失には対応できないことをご本人やご家族にも伝えておく必要があります)の摂取、食べやすく消化の良いものへの食事の調整、そして今後起こりえる副作用の易感染性に備え下痢の後の陰部洗浄の必要性の説明など初期に起こりやすい副作用だからこその配慮が必要です。
3:×
神経障害は具体的には指先や末梢のしびれや冷感として自覚されます。投与2日目〜場合によっては長期にわたり、抗がん剤治療が終わってもすぐには改善しない場合もあり年単位続くケースもみられます。
神経への障害のため、骨髄とは関連ないためこれも誤りです。
しびれと同時に指先や足先の感覚鈍麻もみられるため外傷ややけどに注意する必要があり、また物が掴みにくかったりボタンがかけにくい、文字が乱れる、足をとられやすくなるなど日常生活に目に見えて影響を及ぼすため精神的にダメージを受けることも予測されます。
あまりにしびれが強い場合は抗がん剤の投与を中止することもありますが、しびれを軽減させるための薬剤を服用してもらう場合もありますのでしびれの程度や症状を詳しく聴取します。
なによりもまずご本人の治療に向かう気持ちが折れたりしないよう、そして小さな傷から感染症を引き起こすことのないよう細心の注意と配慮を必要とします。
4:○
そもそも骨髄とは、文字通り骨の中心部分、髄に存在する柔らかい組織で血中に存在する細胞成分(赤血球・白血球・血小板など)を作る役割を担っています。
骨髄抑制とは、抗がん剤治療だけではなく放射線治療などによっても引き起こされる、この血液細胞を作り出す能力が抑制されて正常に働かなくなる副作用のことを指します。
よって、この選択肢が正解です。
血液細胞にはそれぞれ寿命が存在し、一度作り出されたら永遠に血中に存在できるわけではありません(一般的に赤血球:約120日、白血球の一種である好中球:数日、血小板:7日と言われています)。
そのため血液細胞の生産能力が低下、または阻害されれば徐々に血中の細胞が減少してしまうのは明白です。
どの血液細胞が減少していくかにより症状は異なりますが、全て抗がん剤による副作用としては頻度も緊急性も高いものです。
・白血球が減少した場合:易感染性
設問の回答である白血球の減少は骨髄抑制による症状の代表的なものです。
上記の通り血中に存在する白血球の寿命は僅か数日ですので、骨髄抑制により白血球の生産数が減少すると顕著に血中の白血球数も減少することとなり、感染に対する抵抗力が低下します。
そのため抗がん剤治療を開始する場合、患者さんご本人に現在感染症を発生しやすい状態であるため手洗い・うがいを徹底し、神経障害による細かな傷の見落とし等がないかの観察方法の説明や感染の兆候が見られた場合はすぐに報告するようしっかり伝えておく必要があります。
ちなみに、以前よく言われていた「抗がん剤治療中は生ものの摂取は控えなければならない」という対策は、海外のガイドラインからは”因果関係なし”とされて削除されています。
日本の病院ではその部分の対応は病院によって異なるため、しっかりと自分の勤務する病院のクリティカルパスを確認しておく必要があります。
・赤血球が減少した場合:貧血
自覚症状としては治療開始後約2週間ごろからみられることが多いですが、自覚症状はなくともその前から出現している可能性もあります。
症状としてはいわゆる典型的な貧血の症状である疲労・倦怠感、めまい、息切れ、脈拍の増加・動悸などです。
貧血の症状としての便秘と、抗がん剤の腸粘膜への障害による副作用である便秘、両方出現する可能性もあるため食物繊維や鉄分の補給として食事内容に配慮する必要があります。
・血小板が減少した場合:出血傾向
血小板は血中に含まれる細胞の一種で、傷口を塞ぎ出血を止める作用をもつ細胞です。
使用する薬剤の種類にもよりますが抗がん剤の場合は投与後1週間~10日頃、放射線治療の場合は照射後2週間頃から現れるといわれています。
通常の傷口からの出血が止まりにくいというだけではなく、洋服のゴムなどによる締め付けでの皮下(内)出血や歯を磨いただけで歯茎から出血したり排便時の怒責(いきみ)などで粘膜が傷つき出血するなど普段通りの生活を送っていても出血につながることがありますので、しっかり説明し注意を促す必要があります。
化学療法全般について - 国立がん研究センター
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/about_chemotherapy.html
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03
赤血球、白血球、血小板をつくるため、抗がん剤使用によって骨髄の働きが低下すると、造血能も低下します。
よって、白血球減少が解答です。
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