看護師の過去問
第105回
午前 問78

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問題

看護師国家試験 第105回 午前 問78 (訂正依頼・報告はこちら)

訪問看護師が人工肛門を造設して退院した在宅療養者を訪問すると「便が漏れるため外出ができない」と相談を受けた。観察すると、ストーマパウチの面板が皮膚に密着していない。
看護師の対応で適切なのはどれか。
  • 無菌操作で交換する。
  • 頻回に交換するよう説明する。
  • 面板を温めて皮膚に貼付する。
  • 面板を人工肛門より小さめに切る。
  • 腹壁の皮膚を寄せて面板を貼付する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 無菌操作で交換する。
×不正解
人工肛門は無菌操作にする必要はありません。清潔操作で、非滅菌のガーゼ等を使って面板を貼付する皮膚をきれいにします。人工肛門自体は、ごしごしこすったりしないようにします。
なので、不正解です。

2 . 頻回に交換するよう説明する。
×不正解
頻回に交換する事で、面板を貼付する皮膚に負担がかかり、皮膚トラブルを起こす可能性があります。また、ストマパウチにかかる経済的負担も大きくなります。
交換する頻度は、装具の種類と問題の有無によります。1日~5日と装具の種類によって、交換頻度は変ってきます。
なので、不正解になります。

3 . 面板を温めて皮膚に貼付する。
○正解
面板は体温が伝わる事できちんと貼付することが出来ます。
なので、これが正解です。


4 . 面板を人工肛門より小さめに切る。
×不正解
面板を人工肛門よりも小さく切ると、人工肛門を傷つけてしまう可能性があります。人工肛門は痛点がないので、痛みを感じる事がありません。なので、人工肛門の大きさプラス1mmくらい大きめに切る必要があります。
面板を人工肛門より大きく切ると、便が皮膚に付着し、皮膚が荒れてしまうので、適切な大きさに切る事が大切です。

5 . 腹壁の皮膚を寄せて面板を貼付する。
×不正解
腹壁の皮膚が柔らかく、しわがある場合には、しっかりと皮膚を伸ばして面板を貼付することで、便の漏れを防ぎます。
なので、不正解です。

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02

正解は3です。

1.誤り。人工肛門の装具交換は便を扱うため、無菌操作は必要ありません。汚染を防ぐために清潔操作で交換を行います。また、完成したストマは一般の浴用石鹸で洗浄するのみで清潔が保たれ、消毒の必要もありません。

2.誤り。頻回な交換は剥離刺激により、皮膚トラブルが生じる可能性があります。便や粘液による面板の溶解度にもよりますが、交換の頻度は週2〜3回が適切です。

3.正解。設問にはパウチの面板が皮膚に密着していないとありますが、これは装具交換時の面板の皮膚への密着が不十分であることが原因として考えられます。面板に使用されている粘着剤は温めることで粘着力が増すため、この選択肢が正解です。皮膚に貼付後はしばらく手のひらで密着させ、すぐに体を動かさず安静にすることで、より密着性が高まります。

4.誤り。面板はストマ基部より1〜2mm大きくカットして貼付します。※術直後はストマが浮腫により肥大するため、基部より1cm程度大きくカットして貼付します。浮腫は徐々に消失していきます。

5.誤り。皺が寄った状態では皺に沿って、便が漏れやすくなります。貼付時は皮膚の皺を伸ばして貼付します。

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03

ストーマは清潔操作で行い、頻回に交換する必要はありません。面板を人工肛門より小さく切ると漏れる原因になったり、傷を作ってしまう可能性があります。皮膚を寄せて面板を貼ると、ずれて漏れる可能性があります。面板を温めることにより粘着するので、温めて貼付するように説明します。

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