院内感染とは、院内で感染した感染症のことです。病院に入院している患者は様々な理由から抵抗力が弱っており、様々な抗生剤を投与されている患者も多いでしょう。そのため、院内感染が容易に発生します。
多剤耐性菌は抗菌剤が効かない細菌のことを言います。
院内感染対策で問題となる主な多剤耐性菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)などがあります。
1.ジフテリア菌は、発展途上国に主に蔓延している菌で、2~5日の潜伏期
間を経て、発熱・咽頭痛・嚥下痛などの症状があります。飛沫感染し、現
在ではワクチン接種にて予防できる感染症になります。
2.破傷風菌は芽胞の状態で土壌中に広く常在し、創傷部位から体内に侵入
し、破傷風となります。毒性が強いため致命率が非常に高いのが特徴で、
呼吸筋の麻痺により死に至ることもあります。
3.百日咳菌は百日咳の原因となる菌です。特有のけいれん性の咳発作を特徴
とする急性気道感染症です。いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心
となります。ワクチン接種で予防できます。
4.コレラ菌は経口感染症の代表的な菌で、コレラ菌に汚染された水や食物を
摂取することによって感染します。我が国での感染はほとんどが亜熱帯・
熱帯地方への、からの旅行者の現地での感染による輸入感染です。
下痢を主症状とする軽症例が主ですが、重症となると、大量の下痢にな
り、それに伴う諸症状が生じます。流行地で生水や生食を摂取しないこと
が重要です。
参照元:NIID 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/