過換気とは、簡単に言うと過呼吸のことです。精神的な原因が主である、過換気症候群が知られていますが、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や、肺梗塞、肺線維症などの身体疾患が原因で起こる過換気もあります。
肺で行う呼吸とは、酸素を吸い込み、二酸化炭素を吐き出すことです。これにより体内のpHを調節しています。換気量が増えると、PaCO2は低下して体内はアルカリ性に傾きます。これを呼吸性アルカローシスと言います。
PaCO2とは簡単に言うと、体内血中の二酸化炭素の濃度です。換気量が増えると、二酸化炭素はどんどん排出されるため、体内の二酸化炭素の濃度は減少します。当然、呼吸数は増加している状態のため過呼吸、他めまいやしびれ、テタニーと呼ばれる低Ca血症の症状が見られることがあります。また、アルカローシス(体内がアルカリ性に傾く状態)になると、末梢血管や脳血管が収縮します。そのため頭痛やめまいの症状が見られます。
1.骨格筋の弛緩は起こりません。テタニーで手足のしびれやけいれんなどが
見られます。
2.低下するのは、血中の二酸化炭素の量です。
3.アルカローシスになることで体循環の血管の収縮が起こります。
4.アルカローシスにはなりますが、代謝性ではなく、呼吸によって起こるの
で呼吸性です。代謝性は主に腎臓での出来事です。
5.血中二酸化炭素分圧は低下します。