看護師の過去問
第109回
午前 問5

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問題

看護師国家試験 第109回 午前 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

第二次性徴の発現に関与するホルモンはどれか。
  • 抗利尿ホルモン〈 ADH 〉
  • 黄体形成ホルモン〈 LH 〉
  • 副甲状腺ホルモン〈 PTH 〉
  • 甲状腺刺激ホルモン〈 TSH 〉

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この過去問の解説 (3件)

01

正答:2(黄体形成ホルモン)
解説:第二次性徴とは思春期になって現れる、性器以外の身体各部分にみられる男女の特徴のことです。

〔視床下部〕GnRH 
   (性腺刺激ホルモン放出ホルモン)
     ↓ 分泌促進
〔下垂体前葉〕
  ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)からLH(黄体形成ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)が産出
  ↓          ↓

 男:精巣から     女:卵巣から
 アンドロゲン  エストロゲン(卵胞ホルモン)

が分泌され、第二次性徴をもたらします。

男:精巣の間質細胞から男性ホルモン(アンドロゲン)が分泌され、変声、骨格と筋肉の成長や体毛が濃くなります。また下垂体からでる、精子形成促進ホルモンにより精子が作られます。

女:エストロゲンにより乳房や腰に脂肪がつき、子宮、膣の肥大が起こります。また月経が始まります。
性周期にはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が関与しています。




1.ADH(抗利尿ホルモン、バソプレッシン):下垂体後葉から分泌されます。腎臓での水の再吸収を増加させ、利尿を妨げる働きをします。また血管を収縮させて、血圧を上昇させる効果もあります。

3.PTH(副甲状腺ホルモン、パラソルモン):ビタミンDとカルシトニンととも、に血液中のカルシウム濃度を一定に保つよう、カルシウムの代謝を調整しています。

4.TSH(甲状腺刺激ホルモン):下垂体前葉から分泌され、新陳代謝を調節する甲状腺ホルモンを分泌刺激します。

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02

第二次性徴とは思春期になってあらわれる、性器以外の身体の各部分にみられる男女の特徴のことです。
思春期になると、脳内にある視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)を出すよう下垂体に命令が出されます。すると、下垂体からゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が分泌され男性は精巣、女性は卵巣に作用し、精巣からテストステロン(男性ホルモン)、卵巣からエストロゲン(女性ホルモン)が出されます。このゴナドトロピンは卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LHまたはICSH)の2種類があります。
よって、正解は2 . 黄体形成ホルモン〈 LH 〉です。

1 . 抗利尿ホルモン〈 ADH 〉とは利尿を妨げる働きをもつホルモンであり、脳下垂体から分泌されます。腎臓の尿細管に作用します。
3 . 副甲状腺ホルモン〈 PTH 〉とは副甲状腺から分泌されるホルモンで、骨や腎臓に作用して、甲状腺から分泌されるカルシトニンというホルモンやビタミンDとともに、血中や体液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きをしています。
4 . 甲状腺刺激ホルモン〈 TSH 〉とは、下垂体前葉の甲状腺刺激ホルモン分泌細胞から分泌されるホルモンであり、甲状腺に働きかけ、甲状腺ホルモンの分泌を促します。


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正解:2
(解説)
第二次性徴の過程は、たくさんの神経内分泌因子やホルモンによって制御されており、下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンと性腺から分泌される性ステロイドホルモンが上昇して、二次性徴を発現・成熟させていきます。思春期の発現・成熟は、間脳-下垂体-性腺の機能によって調節されていて、視床下部にあるゴナドトロピン放出ホルモンの刺激により下垂体より黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され、それらの刺激により、性腺(精巣や卵巣)から男子では主にテストステロン、女子ではエストロゲン・プロゲステロンが分泌されて、二次性徴が発現・成熟していきます。よって、正解は「2」となります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りであり、いずれも第二次性徴には関与していません。
1.抗利尿ホルモン:下垂体後葉から分泌されており、バソプレシンとも呼ばれます。抗利尿作用の役割があるホルモンです。
3.副甲状腺ホルモン:副甲状腺から分泌され、血中Ca濃度を上昇させる役割があります。
4.甲状腺刺激ホルモン:下垂体前葉から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌を促進させる役割があります。

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