看護師の過去問
第109回
午前 問24

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問題

看護師国家試験 第109回 午前 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

細菌感染による急性炎症で最初に反応する白血球はどれか。
  • 単球
  • 好酸球
  • 好中球
  • 好塩基球
  • リンパ球

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:3
(解説)
白血球は、血液中の細胞成分の一種であり、造血幹細胞から分化することで作られます。体内防御の役割があり、侵入してきた病原体や異物から体を守る役割があります。白血球の種類には、5種類あり、採血で白血球の増減が見られた際には、どの種類の白血球が増減したかを確認することが必要です。増減している白血球の種類によって、考えられる疾患が変わってきますが、多くの場合は、白血球のうち半数を占める好中球の増減と一致します。好中球は、体内の組織で細菌感染が起こると、血管内から組織へ遊走し、細菌を貪食する役割があります。よって、正解は「3」になります。
(補足)
1.単球:組織内に侵入するとマクロファージと呼ばれ、殺菌作用、抗原提示作用、抗腫瘍作用、サイトカイン産生などの役割があります。結核や感染性心膜炎などの感染症や骨髄抑制からの回復期などの増減が見られます。
2.好酸球:寄生虫に対する防御や気管支喘息、アレルギー性皮膚炎などのアレルギー反応を制御する役割があります。寄生虫感染症やアレルギー疾患などで増減が見られます。
4.好塩基球:IgEの関与する抗原抗体反応の際に、ヒスタミンやヘパリンを放出し、即時型アレルギー反応を起こす役割があります。蕁麻疹や慢性骨髄性白血病で増減が見られます。
5.リンパ球:細胞表面にあるタンパク質により分類され、他のリンパ球の活性化、抗体産生、ウイルス感染細胞や腫瘍細胞への攻撃、抗原記憶(体外異物の抗原を記憶し、次に同じ異物が侵入してきたときに即座に反応できるようにする)などの役割があります。結核や梅毒などの慢性感染症で増減が見られます。

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02

炎症の第2期において、白血球が血管内皮に接着し、血管外へ滲出し、病巣で移動します。この移動を血管外遊走といい、初期に滲出するのは好中球であり、ついで単球、リンパ球となります。
よって、3は正解。

1 . 単球は、特定の感染と戦う白血球の一種です。また、他の白血球が、壊死した組織や傷ついた組織を取り除いたり、がん細胞を破壊したり、異物に対する免疫を調節したりするのを助けます。
2 . 好酸球は、アレルギー反応、喘息、寄生虫感染に対する身体応答で重要な役割を果たしています
3 . 好中球は、白血球のうち、40~70%を占め、遊走能、貧食能、殺菌能の特徴があり、細菌や真菌など侵入物に対する最初の防御反応の中心的役割を果たします。
4 . 好塩基球は、様々な炎症反応に関わっており、特にアレルギー反応を起こすのに重要な役割を果たしています。
5 . リンパ球はチームを作ってウイルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃します。さらに、体内に侵入した異物を記憶し、それが再び侵入してきたときは、記憶に基づいてすばやく対応し、排除する働きを持っています。

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03

正答:3

解説:細菌感染が起こると、自己と異物を認識しながら、自分を傷つけずに異物のみを攻撃、排除しようとする自己防衛機能、すなわち免疫機能が働きます。自然免疫に関与する白血球は、好中球やマクロファージで、生体が生まれながらに有している免疫力です。獲得免疫とは生後、何らか(予防接種など)の原因で獲得した免疫で、リンパ球により非自己と認識され、抗原を生産します。

1、単球とは、リンパ球よりやや大きめの細胞で、食作用(微生物及び粒子を取り込み、その物質の消化、破壊を行う)、抗原提示、サイトカイン生産です。

2、好酸球は、ある種の寄生虫に対しての免疫機能を有します。

3、比較的短命の細胞で、細菌などの侵入に対して、血管内より感染巣に遊走し、素早く貪食し、顆粒内の消化酵素で消化し、細菌排除を行います。

4、好塩基球は免疫監視や傷口の修復などを行います。

5、リンパ球は、白血球の25%を占め、ウイルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃します。また獲得免疫にも関与します。

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