正解:3
(解説)
白血球は、血液中の細胞成分の一種であり、造血幹細胞から分化することで作られます。体内防御の役割があり、侵入してきた病原体や異物から体を守る役割があります。白血球の種類には、5種類あり、採血で白血球の増減が見られた際には、どの種類の白血球が増減したかを確認することが必要です。増減している白血球の種類によって、考えられる疾患が変わってきますが、多くの場合は、白血球のうち半数を占める好中球の増減と一致します。好中球は、体内の組織で細菌感染が起こると、血管内から組織へ遊走し、細菌を貪食する役割があります。よって、正解は「3」になります。
(補足)
1.単球:組織内に侵入するとマクロファージと呼ばれ、殺菌作用、抗原提示作用、抗腫瘍作用、サイトカイン産生などの役割があります。結核や感染性心膜炎などの感染症や骨髄抑制からの回復期などの増減が見られます。
2.好酸球:寄生虫に対する防御や気管支喘息、アレルギー性皮膚炎などのアレルギー反応を制御する役割があります。寄生虫感染症やアレルギー疾患などで増減が見られます。
4.好塩基球:IgEの関与する抗原抗体反応の際に、ヒスタミンやヘパリンを放出し、即時型アレルギー反応を起こす役割があります。蕁麻疹や慢性骨髄性白血病で増減が見られます。
5.リンパ球:細胞表面にあるタンパク質により分類され、他のリンパ球の活性化、抗体産生、ウイルス感染細胞や腫瘍細胞への攻撃、抗原記憶(体外異物の抗原を記憶し、次に同じ異物が侵入してきたときに即座に反応できるようにする)などの役割があります。結核や梅毒などの慢性感染症で増減が見られます。