看護師の過去問
第110回
午後 問199
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問題
看護師国家試験 第110回 午後 問199 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん( 44歳、男性、会社員)は、20年以上の喫煙歴があり、BMI 26である。
会社の健康診断で脂質異常症( dyslipidemia )と高血圧症( hypertension )を指摘された。
Aさんが発症する危険性が高い疾患はどれか。
会社の健康診断で脂質異常症( dyslipidemia )と高血圧症( hypertension )を指摘された。
Aさんが発症する危険性が高い疾患はどれか。
- 1型糖尿病( type1 diabetes mellitus )
- 潰瘍性大腸炎( ulcerative colitis )
- 肺血栓塞栓症( pulmonary thromboembolism )
- 労作性狭心症( angina of effort )
- 閉塞性血栓血管炎<TAO>( thromboangiitis obliterans )
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
労作性狭心症は冠動脈の狭窄のため心筋への血流が減少し、運動時に胸部症状を生じる疾患です。原因としては、高血圧、脂質代謝異常、糖尿病、喫煙などがあります。
1.1型糖尿病は、インスリンを作っているβ細胞が壊されてインスリンを出す力が弱まったり出なくなったりする疾患です。原因はよくわかっていませんが、自己免疫によるものがほとんどです。
2.潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる炎症性疾患です。原因は明らかになっておらず、難病に指定されています。
3.肺血栓塞栓症は、血栓により肺動脈が詰まる疾患です。フライトや長期臥床など、長時間一定の姿勢をとることにより足の深部静脈に血栓ができ、それが肺まで運ばれることで発症します。肥満、術後、遺伝性やがんなどで血液が固まりやすい人などにも起こりやすいと言われています。
5.閉塞性血栓血管炎は、脚や腕の小~中サイズの動脈が炎症を起こして閉塞する疾患です。原因は不明で難病に指定されていますが、喫煙者、男性に多い傾向があります。
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02
正解:4 .労作性狭心症( angina of effort )
脂質異常症( dyslipidemia )と高血圧症( hypertension )の文章から血液ドロドロな患者さんのイメージです。心臓の栄養血管の冠動脈が動脈硬化によって狭窄するため正解は労作性狭心症です。
1 .1型糖尿病 生活習慣病ではないため、1ではありません。
2 .潰瘍性大腸炎 生活習慣病との関連は不明であるから除外できます。
5 .閉塞性血栓血管炎<TAO> 血管の炎症は喫煙との関連が多いのを知っていれば除外できます。
3 .肺血栓塞栓症 エコノミー症候群と結びつけば除外できます。
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03
正解は4です。
1. 1型糖尿病は主に自己免疫によって起こる病気で、膵臓のインスリンを出す細胞が壊されてしまいます。大人になってからも注意が必要ですが、子供など比較的若い人を中心に発症します。
2.潰瘍性大腸炎は発症原因はわかっていませんが、免疫異常が関係していると言われています。大腸の粘膜に炎症がおこり、びらんや潰瘍ができます。厚生労働省から難病に指定されています。
3.肺血栓塞栓症は肺の血管に血栓ができ、突然、呼吸困難や胸痛などを生じます。エコノミークラス症候群ともよばれ、長時間、飛行機に乗った際におこることがありますが、手術後にも発生しやすいです。
4.労作性狭心症は冠動脈の狭窄のため、心筋への血流が減少し、おもに運動することによって発作が起こります。主に動脈硬化が原因ですが、高血圧、肥満、喫煙、高脂血症など生活習慣関連が、その動脈硬化の原因ともなっています。
5.閉塞性血栓血管炎はバージャー病ともよばれ、手足の動脈壁に炎症が生じ、血管が細くなったり、血栓ができてしまう病気です。国の難病に指定されています。原因は明確にわかっていませんが。喫煙者に多いと言われています。また遺伝が要因ともいわれています。
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