看護師の過去問
第112回
午前 問79

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問79 (訂正依頼・報告はこちら)

僧帽弁狭窄症(mitral stenosis)について正しいのはどれか。
  • 弁口面積が拡大する。
  • 左心房内圧が上昇する。
  • 狭心痛を合併することが多い。
  • 弁尖の先天的な3尖化が原因となる。
  • 胸骨右縁第2肋間で心雑音を聴取する。

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この過去問の解説 (3件)

01

僧帽弁狭窄症とは、左心房と左心室の開口部にある僧帽弁が狭くなり、左心房から左心室への血流が妨害されている病態です。

その結果、血液が左心房に溜まって全身に十分な血液が送り出せず、肺うっ血の症状が見られます。

選択肢1. 弁口面積が拡大する。

×:誤り

 

僧帽弁が狭窄しているため、弁口面積は縮小します。

選択肢2. 左心房内圧が上昇する。

○:正しい

 

僧帽弁が狭窄することで左心室への血流が妨害され、左心房に血液が溜まり左心房内圧が上昇します。

選択肢3. 狭心痛を合併することが多い。

×:誤り

 

僧帽弁狭窄症の主な症状は、肺うっ血による息切れや呼吸困難です。

さらに症状が進行すると左心房に負担がかかり、心房細動が合併します。

選択肢4. 弁尖の先天的な3尖化が原因となる。

×:誤り

 

僧帽弁狭窄症の主な原因は、リウマチ熱です。

選択肢5. 胸骨右縁第2肋間で心雑音を聴取する。

×:誤り

 

僧帽弁の音を聴取しやすい部位は、左第5肋間の鎖骨中線上です。

胸骨右縁第2肋間は、大動脈弁の音を聴取しやすい部位です。

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02

僧房弁狭窄症とは、何らかの原因で僧房弁口が狭窄し、左心房から左心室への血液の流入が妨げられる疾患です。他の特徴も確認していきましょう。

選択肢1. 弁口面積が拡大する。

誤りです。弁口が狭窄するので弁口面積も縮小します。

選択肢2. 左心房内圧が上昇する。

正解です。左心房から左心室への流入が妨げられるので左心房内圧が上昇します。

選択肢3. 狭心痛を合併することが多い。

誤りです。僧房弁狭窄症の合併症は肺高血圧症、心房細動、血栓塞栓症です。これは心不全と同様の症状です。

選択肢4. 弁尖の先天的な3尖化が原因となる。

誤りです。成人で認められている原因のほとんどはリウマチ性です。

選択肢5. 胸骨右縁第2肋間で心雑音を聴取する。

誤りです。心尖部に拡張期雑音が聴取されます。

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03

この問題のポイントは以下の通りです。

僧帽弁狭窄症の原因・症状・所見は何か、これらを踏まえて問題を解いていきましょう。

選択肢1. 弁口面積が拡大する。

僧帽弁狭窄症では僧帽弁尖に癒着が起こる場合があるため、弁口面積が縮小する。

選択肢2. 左心房内圧が上昇する。

正解です。

僧帽弁狭窄症が進行すると左心房の圧力が上昇します。

選択肢3. 狭心痛を合併することが多い。

僧帽弁狭窄症が重度になると心不全を合併することがあります。

選択肢4. 弁尖の先天的な3尖化が原因となる。

僧帽弁狭窄症の原因の多くはリウマチ熱であり、リウマチ熱が原因で起こる場合は通常僧帽弁尖に部分的な癒着がみられます。

選択肢5. 胸骨右縁第2肋間で心雑音を聴取する。

僧帽弁狭窄症では心尖部を中心に肺雑音が聴取されます。心尖部は第5肋間後方、正中線から7cm

程度の場所にあります。

まとめ

心臓の解剖や僧帽弁狭窄症の原因・所見・症状についてを整理しておきましょう。

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