看護師 過去問
第113回
問120 (午前 問120)
問題文
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(44歳、男性)は、午前9時に発生した震度5強の地震で自宅の2階から慌てて逃げる際に階段から転落した。午前9時30分、Aさんは殿部に激しい痛みが出現し動けなくなったため、救急車で搬送され入院した。
身体所見:体温 36.8℃、呼吸数 22/分、脈拍 100/分、血圧 76/38mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>95%(room air)。
検査所見:赤血球 300万/μL、Hb 9.0g/dL、CRP 0.3mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、濃縮尿、尿比重 1.020、尿潜血(+)。
Bさんは、歩行が困難であったため入院したが、検査の結果、腰部の打撲のみで他に身体的な問題を認めなかった。日中は眠っていることが多く、夕方になると落ち着かなくなり、大声で家族を呼んだり、家に帰ろうとすることがあった。入院4日後、Bさんは少しずつ歩けるようになり、退院が決まった。自宅が半壊状況のため、福祉避難所に行くことになった。一緒に福祉避難所に行くAさんの妻(42歳)は看護師に「義母は、入院前は大声を出すことはありませんでした。避難所で人に迷惑をかけるのではないかと心配です」と相談した。
看護師のBさんに関する助言内容で適切なのはどれか。
Aさん(44歳、男性)は、午前9時に発生した震度5強の地震で自宅の2階から慌てて逃げる際に階段から転落した。午前9時30分、Aさんは殿部に激しい痛みが出現し動けなくなったため、救急車で搬送され入院した。
身体所見:体温 36.8℃、呼吸数 22/分、脈拍 100/分、血圧 76/38mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>95%(room air)。
検査所見:赤血球 300万/μL、Hb 9.0g/dL、CRP 0.3mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、濃縮尿、尿比重 1.020、尿潜血(+)。
Bさんは、歩行が困難であったため入院したが、検査の結果、腰部の打撲のみで他に身体的な問題を認めなかった。日中は眠っていることが多く、夕方になると落ち着かなくなり、大声で家族を呼んだり、家に帰ろうとすることがあった。入院4日後、Bさんは少しずつ歩けるようになり、退院が決まった。自宅が半壊状況のため、福祉避難所に行くことになった。一緒に福祉避難所に行くAさんの妻(42歳)は看護師に「義母は、入院前は大声を出すことはありませんでした。避難所で人に迷惑をかけるのではないかと心配です」と相談した。
看護師のBさんに関する助言内容で適切なのはどれか。
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問題
看護師国家試験 第113回 問120(午前 問120) (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(44歳、男性)は、午前9時に発生した震度5強の地震で自宅の2階から慌てて逃げる際に階段から転落した。午前9時30分、Aさんは殿部に激しい痛みが出現し動けなくなったため、救急車で搬送され入院した。
身体所見:体温 36.8℃、呼吸数 22/分、脈拍 100/分、血圧 76/38mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>95%(room air)。
検査所見:赤血球 300万/μL、Hb 9.0g/dL、CRP 0.3mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、濃縮尿、尿比重 1.020、尿潜血(+)。
Bさんは、歩行が困難であったため入院したが、検査の結果、腰部の打撲のみで他に身体的な問題を認めなかった。日中は眠っていることが多く、夕方になると落ち着かなくなり、大声で家族を呼んだり、家に帰ろうとすることがあった。入院4日後、Bさんは少しずつ歩けるようになり、退院が決まった。自宅が半壊状況のため、福祉避難所に行くことになった。一緒に福祉避難所に行くAさんの妻(42歳)は看護師に「義母は、入院前は大声を出すことはありませんでした。避難所で人に迷惑をかけるのではないかと心配です」と相談した。
看護師のBさんに関する助言内容で適切なのはどれか。
Aさん(44歳、男性)は、午前9時に発生した震度5強の地震で自宅の2階から慌てて逃げる際に階段から転落した。午前9時30分、Aさんは殿部に激しい痛みが出現し動けなくなったため、救急車で搬送され入院した。
身体所見:体温 36.8℃、呼吸数 22/分、脈拍 100/分、血圧 76/38mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度 <SpO2>95%(room air)。
検査所見:赤血球 300万/μL、Hb 9.0g/dL、CRP 0.3mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、濃縮尿、尿比重 1.020、尿潜血(+)。
Bさんは、歩行が困難であったため入院したが、検査の結果、腰部の打撲のみで他に身体的な問題を認めなかった。日中は眠っていることが多く、夕方になると落ち着かなくなり、大声で家族を呼んだり、家に帰ろうとすることがあった。入院4日後、Bさんは少しずつ歩けるようになり、退院が決まった。自宅が半壊状況のため、福祉避難所に行くことになった。一緒に福祉避難所に行くAさんの妻(42歳)は看護師に「義母は、入院前は大声を出すことはありませんでした。避難所で人に迷惑をかけるのではないかと心配です」と相談した。
看護師のBさんに関する助言内容で適切なのはどれか。
- 福祉避難所では昼間の覚醒を促す。
- 福祉避難所では人との交流を少なくする。
- Bさんの退院を延期できるか医師に相談する。
- 福祉避難所に行ったらすぐに精神科を受診する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1.福祉避難所では昼間の覚醒を促す。です
問題文よりBさんは日中は眠っていることが多く、夕方になると落ち着かなくなり、大声で家族を呼んだり、家に帰ろうとすることがあるとわかります。
Aさんの妻より、入院前は大声を出すことがなかったこともわかります。
Bさんは急な日常生活の変化や身体的なストレスによりせん妄を引き起こしていることがわかります。
せん妄に対する適切な対応を考えましょう。
Bさんは日中眠っていることが多く夕方になると落ち着かなくなる傾向にあります。
せん妄は、昼間はボーッとしていたりうとうとしていることが多く、生活リズムが崩れている状態にあります。
昼間の覚醒を促し、生活リズムを規則正しくすることで、夜間の睡眠が整い回復していくことが考えられます。
人との交流を少なくする必要はありません。
人との交流を少なくすることで、Bさんは孤独感や異所感を感じ、せん妄の悪化につながる可能性があります。
適度な交流を促し、コミュニケーションをとることは重要といえます。
Bさんの退院の延期は適切とはいえません。
Bさんのせん妄の原因は、緊急入院による環境の変化や高齢、日中傾眠傾向だということです。
1日でも早く入院環境を終了し、元の生活により近い状態にすることでせん妄は回復します。
福祉避難所に行ったらすぐに精神科を受診するは適切ではありません。
昼間の覚醒を促し、回復する兆しがなければ精神科を受診するのも手段の一つといえます。
せん妄は早期発見と早期介入が重要となります。
日中の覚醒を促すだけでなく、見当識に対する障害が出ないよう、日時や場所、状況の説明を繰り返し行ったりすることが重要です。
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02
夕方から落ち着きがなくなり、大声を出すといった行動が出現しており、Bさんはせん妄を起こしている可能性が高いです。
せん妄を引き起こす原因や対処方法を理解し、看護師としてどのような助言ができるのかを考えましょう。
Bさんは、環境の変化によって一時的にせん妄が起きている状態だと考えられます。
昼間の覚醒を促して生活リズムを整えることで、昼夜逆転・せん妄の症状の改善につながります。
人との関わりがなくなると、孤立感や不安が増し、せん妄症状が悪化してしまう可能性があります。
適度に人と交流することで、精神的な安定につながる場合もあるため、この対応は適切ではありません。
Bさんは歩けるようになっているため、退院を延期する必要はありません。
今後の生活についての工夫を考えることが重要です。
まずは、Bさんの生活リズムや、過ごしやすい環境を整えることを優先しましょう。
もし、退院して福祉避難所へ行ってもBさんの状態が変わらなかったり、さらに悪化してしまった場合には、精神科への受診も1つの対処方法として考えられます。
せん妄の症状として、意識の混濁、見当識障害、興奮、不安、幻覚などが現れます。
ケアにおいては、昼間の覚醒を促して生活リズムを整えることや、適度に刺激を与えることが重要です。
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03
正解は「福祉避難所では昼間の覚醒を促す」です。
せん妄は、高齢者や環境の変化に敏感な人に見られやすい一時的な意識障害で、特に夕方から夜間にかけて症状が悪化する「夕暮れ症候群」が特徴です。
症状としては、意識の混濁、見当識障害、興奮、不安、幻覚などが見られます。
せん妄のケアにおいては、昼間の覚醒を促し、夜間に静かな環境を整えることが重要です。
また、患者の不安を軽減し、適度な刺激を与えることで、症状の悪化を防ぐことができます。
Bさんの夕方に見られる落ち着きのなさや大声を出す行動は、せん妄の可能性があるため、昼間にしっかりと覚醒させることが症状の予防に効果的です。
せん妄は、高齢者や環境の変化に敏感な方に見られることが多く、特に夕方から夜間にかけて症状が悪化することがあります。
Bさんが昼間に眠りがちであるため、昼間の覚醒を促し、規則正しい生活リズムを取り戻すことが大切です。
昼間にしっかり活動することで、夜間の混乱を防ぐ効果が期待されます。
人との交流を減らすことが必ずしもBさんにとって有益ではありません。
むしろ適度な交流を通じて、精神的な安定を図ることができる場合もあります。
人との関わりが全くなくなることで、逆に孤立感や不安が増す可能性もあります。
Bさんは少しずつ歩けるようになり、身体的には退院可能な状態にあるため、退院を延期する理由は乏しいです。
Bさんの環境に合わせた対応が重要で、退院そのものを遅らせる必要はありません。
せん妄の疑いがある場合、まずは環境を整え、昼間に覚醒するなどの対策を試みることが優先されます。
即座に精神科を受診する必要は現時点ではありません。
Bさんの夕方に見られる落ち着きのなさや大声を出す行動は、せん妄の可能性が考えられます。
これを予防するためには、福祉避難所で昼間の覚醒を促し、規則的な生活リズムを保つことが重要です。
昼間にしっかりと活動することで、夜間の混乱を減らし、安定した生活を送ることが期待されます。
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