看護師 過去問
第113回
問147 (午後 問27)

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問題

看護師国家試験 第113回 問147(午後 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)は顔面神経麻痺症状を主症状とする。
原因となるウイルスはどれか。
  • アデノウイルス
  • インフルエンザウイルス
  • 水痘帯状疱疹ウイルス
  • 単純ヘルペスウイルス

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3 水痘帯状疱疹ウイルスです。

 

Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)は、ヘルペスウイルスの一種である水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされ、顔面神経麻痺を主な症状とする疾患です。

顔面神経内の腫れた神経が周りの骨によって圧迫されることにより神経の機能が低下し、顔の表情筋がうまく動かなくなってしまうと考えられています。

選択肢1. アデノウイルス

アデノウイルスは37~39℃の発熱が数日続き、のどの腫れや痛み、結膜炎を引き起こすことがある感染症です

流行性角結膜炎(プール熱)は高熱やのどの痛みは見られませんが、目の充血や目やにが出ます。

胃腸炎嘔吐や下痢が主な症状で、症状がひどい場合、高熱を起こすこともあります。

選択肢2. インフルエンザウイルス

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こります。

38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。

普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。

選択肢3. 水痘帯状疱疹ウイルス

Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)は、ヘルペスウイルスの一種である水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされ、顔面神経麻痺を主な症状とする疾患です。

 

そのため水痘帯状疱疹ウイルスは適切です。

選択肢4. 単純ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウイルスはヘルペスウイルスが皮膚、口、唇、目、性器などに感染して、

液体で満たされた痛みを伴う小さな水ぶくれが現れる感染症です。

ヘルペスウイルスは非常に感染力が強く、水ぶくれに直接触れるだけでなく、ウイルスの付いた粘膜や皮膚と接触することによっても感染します。

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02

Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因で起こる疾患です。

 

症状として、顔の筋肉がうまく動かなくなる、目や口を閉じることができない、左右の眉の高さが違う、顔が歪む、うまく笑えない、口角が下がって口から飲み物が漏れる、舌が麻痺して味がわかりづらくなる、発赤や水膨れを伴う強い耳の痛み、耳鳴り、難聴、めまいなどがあります。
 

選択肢1. アデノウイルス

アデノウイルスは、主に呼吸器感染症や結膜炎の原因となるウイルスであり、顔面神経麻痺症状を引き起こすことはありません。

よって、この選択肢は適切ではありません。
 

選択肢2. インフルエンザウイルス

インフルエンザウイルスは、呼吸器系に影響を与えるウイルスであり、インフルエンザ脳炎・脳症に罹患した場合、顔面神経麻痺が起こることがあります。

しかし、これはラムゼイ・ハント症候群によるものではないため、この選択肢は適切ではありません。
 

選択肢3. 水痘帯状疱疹ウイルス

水痘帯状疱疹ウイルスが原因となって起こる疾患を、Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)といい、主症状として顔面神経麻痺が挙げられます。

 

選択肢4. 単純ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウイルスは、口唇ヘルペスや性器ヘルペスを引き起こすウイルスです。

顔面神経麻痺を引き起こすこともあり、このウイルスが原因で起こる顔面神経麻痺をベル麻痺といいます。
 

まとめ

Ramsay Hunt<ラムゼイ・ハント>症候群(Ramsay Hunt syndrome)の概要や、それぞれのウイルスについて整理し、正しく判断できるようにしておきましょう。

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03

正解は「水痘帯状疱疹ウイルス」です。

Ramsay Hunt症候群(ラムゼイ・ハント症候群)は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で発症します。

このウイルスは、子どもの頃に水痘(水ぼうそう)として感染し、その後神経節に潜伏した状態が続き、免疫力の低下などで再活性化すると帯状疱疹を引き起こします。

Ramsay Hunt症候群は、顔面神経(第7脳神経)が侵され、顔面麻痺や耳の痛み、聴覚障害を伴うことがあります。

 

選択肢1. アデノウイルス

アデノウイルスは、主に呼吸器感染症や結膜炎の原因となるウイルスです。
 

選択肢2. インフルエンザウイルス

インフルエンザウイルスは、呼吸器に影響を与えるウイルスです。
 

選択肢3. 水痘帯状疱疹ウイルス

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)は、Ramsay Hunt症候群の原因ウイルスです。

水痘として初感染後、体内の神経節に潜伏し、再活性化することで顔面神経に影響を及ぼし、顔面麻痺や耳の痛みなどの症状を引き起こします。

 

選択肢4. 単純ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウイルス(HSV)は、口唇ヘルペスや性器ヘルペスを引き起こすウイルスです。

HSVも神経に潜伏する特徴がありますが、Ramsay Hunt症候群の原因にはなりません。

 

まとめ

Ramsay Hunt症候群は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で発症し、顔面神経麻痺や耳の痛み、難聴などが主な症状です。

ウイルスは、初感染後に神経節に潜伏し、再活性化することでこの症候群を引き起こします。

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