看護師 過去問
第113回
問153 (午後 問33)
問題文
Broca<ブローカ>失語のある患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
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問題
看護師国家試験 第113回 問153(午後 問33) (訂正依頼・報告はこちら)
Broca<ブローカ>失語のある患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
- 閉じた質問<closed qestion>を活用する。
- 大きな声で質問する。
- 単語で話しかける。
- 文字盤を用いる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1 閉じた質問<closed question>を活用する です
失語にはブローカ失語やウェルニッケ失語などがあります。
流暢か非流暢かで分類を判断します。
ブローカ失語の障害部位はブローカ野で、運動性言語中枢を担っています。
非流暢で言語理解は可能なのが特徴です。音韻性錯語が多くなります。
閉じた質問<closed question>を活用する
は、「はい」「いいえ」で答えられる質問をすることです。
ブローカ野が障害されている場合、言語は理解できているため、有効的といえます。
大きな声で質問する
は、ブローカ失語の患者にとっては友好的ではないため不適切です。
単語や短文で話しかけるなどのコミュニケーション手段は、ウェルニッケ失語に有効な手段です。
文字盤を用いる
は、発声や発語が困難な患者に有効的ですが、ブローカ失語には不適切です。
ブローカ野と反対に、ウェルニッケ失語は脳のウェルニッケ野が障害され、感覚性言語中枢を担っています。
流暢ですが、言語理解は不可能で、誤った用語の発言が多く見られます。
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02
Broca<ブローカ>失語とは、脳卒中や外傷性脳損傷などが原因で、脳の左前頭葉のブローカ領域(運動性言語野)に損傷が生じて起こる障害です。
ブローカ領域(運動性言語野)の損傷によって、言葉を話す能力や文章を組み立てる能力が低下し、自分の考えを言葉にしようとしてもうまく言葉に変換できないという症状がみられます。
Broca<ブローカ>失語は運動性失語であるため、「はい」「いいえ」などで答えられる閉じた質問(closed question)を活用するとコミュニケーションを取りやすくなります。
よって、この選択肢は適切です。
Broca<ブローカ>失語によって、聴力や聞き取る力が低下するわけではないので、大きな声で質問する必要はありません。
単語で話しかけることは、感覚性言語中枢に障害を生じるWernicke〈ウェルニッケ〉失語に有効なコミュニケーション方法です。
文字盤を用いることは、発声や発語に障害をきたす構音障害に有効なコミュニケーション方法です。
それぞれの言語障害を引き起こす原因や特徴を整理し、正しく判断できるようにしておきましょう。
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03
正解は「閉じた質問<closed question>を活用する」です。
Broca(ブローカ)失語の原因は、脳卒中や外傷性脳損傷などで、脳の左前頭葉のブローカ領域に損傷が生じることです。
この領域は、言語の産出を司る重要な部分であり、ここが損傷すると、言葉を話す能力や文章を組み立てる能力が低下します。
ただし、言語理解の能力は比較的保たれているため、相手の話は理解できるものの、自分の言葉をうまく発することが難しくなるのが特徴です。
Broca失語の患者は、複雑な言語表現は難しい一方で、理解力は比較的保たれています。「はい」「いいえ」で答えられる質問を用いることで、患者が簡単に意思表示でき、ストレスなくコミュニケーションが取れるようになります。
Broca失語は聴覚障害ではなく、言語の産出に関する障害です。
大きな声で話しかけても、理解や反応が良くなるわけではないため、適切ではありません。
単語のみで話しかけると、患者が意味を理解しづらくなります。
Broca失語の患者は、文全体を理解する能力は保たれていることが多いので、短く簡潔な文章を使って質問することが推奨されます。
失語症では、文字を使ってのコミュニケーションが必ずしもスムーズにできるわけではないため、基本的には視覚的補助よりも、音声的なコミュニケーションが優先されます。
Broca失語の患者は、言語理解は比較的保たれていますが、言葉を発するのが困難です。
そのため、簡単に「はい」「いいえ」で答えられる質問をすることで、患者がスムーズにコミュニケーションできるよう支援できます。
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