看護師の過去問
第113回
午後 問41

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

介護老人保健施設について適切なのはどれか。
  • 常勤医師の配置は義務ではない。
  • 老人福祉法に基づき設置される。
  • 要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行う。
  • 従事者の配置基準は看護職員と介護職員が同数である。

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この過去問の解説 (2件)

01

介護老人保健施設に関する問題では、施設の設置基準や目的、法的背景についての理解が求められます。これらの施設は、高齢者が自宅での生活に復帰するための重要な役割を担っており、医療と介護の連携が不可欠です。問題を通じて、介護老人保健施設の機能や法的基盤について深く理解し、実際の看護現場での応用力を高めましょう。

選択肢1. 常勤医師の配置は義務ではない。

不正解: 介護老人保健施設には、常勤の医師を配置することが義務付けられています。これは、施設内で適切な医療ケアを提供するために必要です。

 

 

医師の基本的な条件

勤務時間: 常勤医師は、施設の就業規則に基づき、通常の勤務時間を満たす必要があります。一般的には、週32時間以上の勤務が常勤とみなされる基準となっています。

配置義務: 介護老人保健施設では、常勤の医師を1人以上配置することが義務付けられています。これは、施設内で適切な医療ケアを提供するために必要です。

役割と責任

医療管理: 常勤医師は、入所者の健康管理を行い、必要に応じて診断や治療、薬の処方を行います。また、看護師や介護職員への指示を通じて、施設内の医療体制を整えます。

施設運営: 常勤医師が施設長を兼任することも多く、施設全体の運営や管理に関与することがあります。これには、医療と介護の連携を図り、入所者の生活の質を向上させるための取り組みが含まれます。

選択肢2. 老人福祉法に基づき設置される。

不正解: 介護老人保健施設は、介護保険法に基づいて設置されます。老人福祉法ではなく、介護保険法が適用されるため、この選択肢は不正解です。

 

老人福祉法の目的

高齢者の生活の安定: 老人福祉法は、高齢者が安心して生活できるように、生活の安定を図るための措置を講じることを目的としています。これには、経済的な支援や生活環境の整備が含まれます。

心身の健康の保持: 高齢者の心身の健康を維持するために必要な措置を講じることも目的の一つです。これにより、高齢者が健康で充実した生活を送ることができるように支援します。

社会参加の促進: 高齢者が社会に積極的に参加できるようにすることも重要な目的です。高齢者がその知識や経験を活かし、社会活動に参加する機会を提供することで、生きがいを持てる生活を支援します。

福祉の増進: 国や地方公共団体が高齢者の福祉を増進する責務を持ち、関連する施策を通じて基本的な理念を具現化することを目指しています。

選択肢3. 要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行う。

正解: 介護老人保健施設は、要介護者が自宅での生活に復帰できるように支援を行うことを目的としています。リハビリテーションや医療ケアを提供し、在宅復帰を目指す施設です。

 

 

老人福祉法と介護保険法の違い

老人福祉法

目的と背景

制定年: 1963年に制定されました。

目的: 高齢者の生活の安定と心身の健康を保持し、社会参加を促進することを目的としています。高齢者全体を対象に、福祉サービスの提供を通じて生活の質を向上させることを目指しています.

特徴

公助の仕組み: 老人福祉法は、税金を財源とした公的支援を基盤としています。低所得者や生活困窮者を支えるための措置制度が特徴です.

対象者: 主に65歳以上の高齢者で、身体的または精神的な理由で日常生活が困難な人々を対象としています.

 

介護保険法

目的と背景

制定年: 1997年に制定され、2000年に施行されました。

目的: 要介護状態にある高齢者に対して、介護サービスを提供し、その自立を支援することを目的としています。社会全体で介護を支える仕組みを構築することを目指しています.

特徴

共助の仕組み: 介護保険法は、40歳以上の国民が支払う介護保険料を財源とし、利用者が1~3割の自己負担でサービスを利用できる共助の仕組みです.

対象者: 要介護認定を受けた40歳以上の人々が対象で、必ずしも高齢者に限られません。特定疾病を持つ40~64歳の人も対象となります.

 

選択肢4. 従事者の配置基準は看護職員と介護職員が同数である。

不正解: 介護老人保健施設の配置基準では、看護職員と介護職員が同数である必要はありません。通常、介護職員の方が多く配置されることが一般的です。

 

介護老人保健施設における看護職員と介護職員の配置基準

介護老人保健施設(老健施設)では、看護職員と介護職員の配置基準が法律で定められており、それぞれの役割に応じた配置が求められています。以下にその違いを詳しく説明します。

看護職員の配置基準

配置比率: 介護老人保健施設では、看護職員と介護職員を合わせて、入所者3人に対して1人の割合で配置することが求められています。このうち、看護職員は全体の7分の2程度を確保する必要があります.

役割: 看護職員は、医療的ケアや健康管理を担当し、入所者の健康状態を常に把握し、必要に応じて医療的な対応を行います.

介護職員の配置基準

配置比率: 介護職員も看護職員と同様に、入所者3人に対して1人の割合で配置されますが、看護職員と合わせた総数での基準となります.

役割: 介護職員は、入所者の日常生活の支援を主に担当し、食事、入浴、排泄などの介護サービスを提供します

 

まとめ

今回の問題では、各保健法を理解しているか、施設の利用条件、配属人数に関する知識が問われました。

正しい選択肢は「要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行う」です。

介護施設全般のの目的や法的基準について理解することが重要です。

 

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02

正しい解答は、「要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行う」です。

介護老人保健施設は、要介護者が自宅へ復帰できるよう、リハビリテーションや日常生活の支援を提供することを目的としています。

 

選択肢1. 常勤医師の配置は義務ではない。

介護老人保健施設には、常勤医師の配置が義務付けられています

常勤医師は、施設入所者の健康管理や医療的なケアの監督を行うために必要です。

選択肢2. 老人福祉法に基づき設置される。

介護老人保健施設は、介護保険法に基づいて設置される施設です。

老人福祉法に基づくものではなく、介護保険制度の枠組みで、リハビリテーションや生活支援を行います。

 

選択肢3. 要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行う。

介護老人保健施設は、要介護者が在宅復帰を目指すためのリハビリや支援を行うことを目的としています。

入所者が再び自宅で生活できるように、身体機能の回復や日常生活の自立を支援します。

 

選択肢4. 従事者の配置基準は看護職員と介護職員が同数である。

介護老人保健施設では、看護職員と介護職員の配置基準は異なります

具体的な比率は施設の規模や入所者の状況によって異なりますが、看護職員と介護職員が同数であることは求められていません。

 

まとめ

介護老人保健施設の目的は、要介護者が自宅での生活に戻れるよう、医療ケアとリハビリテーションを通じて支援することです。

そのため、在宅復帰を視野に入れた支援が行われます。

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