司法書士の過去問
平成27年度
(旧)平成27年度 問32
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問題
平成27年度 司法書士試験 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
持分会社に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 合資会社の有限責任社員が出資の価額を減少した場合に、その旨の登記をする前に生じた当該合資会社の債務を弁済すべき当該有限責任社員の責任は、当該登記後1年を経過した時に消滅する。
イ 合名会社の業務を執行する社員を定款で定めた場合には、業務を執行する社員以外の社員は、当該合名会社の常務を単独で行うことができない。
ウ 合同会社の業務を執行する社員が法人である場合には、当該法人の代表者が当該業務を執行する社員の職務を行うべき者となる。
エ 合名会社の社員の持分を差し押さえた債権者は、事業年度の終了時の6か月前までに当該合名会社及び当該社員に対し当該社員を退社させる旨の予告をした場合には、当該社員が当該債権者に対し弁済し又は相当の担保を提供したときを除き、事業年度の終了時において当該社員を退社させることができる。
オ 合同会社以外の持分会社は、損失の填補のために、その資本金の額を減少することができない。
ア 合資会社の有限責任社員が出資の価額を減少した場合に、その旨の登記をする前に生じた当該合資会社の債務を弁済すべき当該有限責任社員の責任は、当該登記後1年を経過した時に消滅する。
イ 合名会社の業務を執行する社員を定款で定めた場合には、業務を執行する社員以外の社員は、当該合名会社の常務を単独で行うことができない。
ウ 合同会社の業務を執行する社員が法人である場合には、当該法人の代表者が当該業務を執行する社員の職務を行うべき者となる。
エ 合名会社の社員の持分を差し押さえた債権者は、事業年度の終了時の6か月前までに当該合名会社及び当該社員に対し当該社員を退社させる旨の予告をした場合には、当該社員が当該債権者に対し弁済し又は相当の担保を提供したときを除き、事業年度の終了時において当該社員を退社させることができる。
オ 合同会社以外の持分会社は、損失の填補のために、その資本金の額を減少することができない。
- アイ
- アウ
- イエ
- ウオ
- エオ
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この過去問の解説 (3件)
01
合資会社の有限責任社員が出資の価額を減少した場合に、その旨の登記をする前に生じた当該合資会社の債務を弁済すべき当該有限責任社員の責任が消滅するのは、当該登記後1年ではなく、2年を経過した時になります。
イ 〇
持分会社の常務は、各業務執行社員が単独で行うことになり、他の社員は常務を単独で行うことはできません。
ウ ×
業務執行社員が法人の場合は、職務執行者を選任するのであり、法人の代表者が職務執行者になるわけではありません。
エ 〇
合名会社の社員の持分を差し押さえた債権者は、事業年度の終了時の6か月前までに当該合名会社及び当該社員に対し当該社員を退社させる旨の予告をした場合、事業年度の終了時において当該社員を退社させることができます。ただし、当該社員が当該債権者に対し弁済し又は相当の担保を提供したときは退社させることはできません。
オ ×
持分会社は、損失の填補のために、その資本金の額を減少することができ、それは合同会社に限られません。
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02
正しい選択肢はイとエなので、3が正解です。
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
ア. 有限責任社員(合同会社の社員を除く)が出資の価額を減少した場合にあっては、当該有限責任社員は、その登記をする前に生じた持分会社の債務については、従前の責任の範囲内で、これを弁済する責任を負い、当該責任は、その旨の登記後2年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、登記後2年を経過したときに消滅します(会社法583条4項、2項参照)。従って、本選択肢は誤りです。
イ. 業務を執行する社員を定款で定めた場合には、業務を執行する社員が2人以上ある時は、持分会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、業務を執行する社員の過半数をもって決定します。この場合において、持分会社の常務は、各業務を執行する社員が単独で行うことができますが、業務を執行する社員以外の者は、当該業務を単独ではできません(会社法591条1項、590条3項参照)。従って、本選択肢は正しいです。
ウ. 会社法598条1項では、法人が業務を執行する社員である場合には、当該法人は、当該法人の業務を執行する社員の職務を行うべきものを選任し、その者の氏名及び住所を社員に通知しなければならない、と規定しています。当該法人の代表者が当然に当該業務を執行する社員の職務を行うべき者になるわけではないので、本選択肢は誤りです。
エ. 社員の持分を差し押さえた債権者は、当該社員が弁済し、又は相当の担保を提供したたきを除いて、事業年度の終了時において当該社員を退社させることができます。この場合には、6か月前までに持分会社及び当該社員に対し、その予告をしなければなりません(会社法609条1項、2項参照)。従って、本選択肢は正しいです。
オ. すべての持分会社は、損失の補填のために、その資本金の額を減少することができます(会社法620条1項参照)。従って、本選択肢は誤りです。
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03
期間は一年ではなく二年です。
イ正
合名会社が定款で業務執行会社を定めた場合、他の社員は会社の常務を行うことが出来ません。
ウ誤
業務執行社員が法人であると、別に職務執行社員を選任しなければなりません。
エ正
その通り。退社予告を受けた社員が債権者に対して弁済又は相当の担保を提供した場合は退社させることが出来ません、
オ誤
合同会社に限らず、持分会社は損失の填補のためにその資本金の額を減少することができます。
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