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司法書士の過去問 平成25年度 午前の部 問31

問題

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取締役会設置会社(委員会設置会社を除く。)である甲株式会社(以下「甲社」という。)の取締役Aが法令に違反する行為(以下「本件行為」という。)をし、これによって、著しい損害が生ずるおそれが甲社に発生した場合に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは後記1から5までのうち、どれか。


ア  甲社が会社法上の公開会社である場合には、同法所定の要件を満たす株主は、Aに対し本件行為をやめることを請求することができる。

イ  会社法所定の要件を満たす株主は、Aを解任する旨の議案が株主総会において否決された場合でなくても裁判所の許可を得て、訴えをもってAの解任を請求することができる。

ウ  甲社が監査役設置会社でない場合においては、取締役Bは、本件行為により甲社に著しい損害が生ずるおそれがあることを発見したときは、直ちに、これを株主に報告しなければならない。

エ  甲社が監査役設置会社である場合においては、監査役は、必要があると認めるときは、取締役に対して取締役会の招集を請求することなく、取締役会を招集することができる。

オ  甲社が監査役を置いている場合において、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるときは、監査役は、Aに対し本件行為をやめることを請求することができない。
   1 .
アウ
   2 .
アエ
   3 .
イエ
   4 .
イオ
   5 .
ウオ
( 平成25年度 司法書士試験 午前の部 問31 )
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この過去問の解説 (3件)

13
正解は5(ウ、オ)です。

ア 誤り。
 会社法所定の要件を満たす株主は、取締役が株式会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をする恐れがある場合において、当該行為によって当該株式会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは当該取締役に対し当該行為をやめることを請求できます(会社法360条本文)が、監査役設置会社または委員会設置会社においては「著しい損害」に代えて「回復することができない損害」であることが必要です(会社法360条3項)。
 そして、本設問の株式会社は公開会社であることから、必然的に監査役会設置会社または委員会設置会社であることが要求され(会社法327条1項)、会社法360条3項が適用されます。よって、「著しい損害(の恐れ)」では足りず、「回復することができない損害(の恐れ)」があって初めて差し止め請求が可能となります。

イ 誤り。
 株主による解任請求の訴えの提起は、株主総会における当該取締役の解任決議の否決を前置する必要があります(会社法854条)。株主総会での否決を経ずして直接解任請求を提起することはできません。

ウ 正しい。
 357条本文の規定です。なお、監査役設置会社の場合は監査役、監査役会設置会社の場合は監査役会に報告する義務があります。

エ 誤り。
 監査役が取締役会を招集できるのは、招集の必要を認めた監査役が取締役(招集権者たる取締役が定められている場合には招集権者)に対し取締役会の招集を請求し、その請求から5日以内に、請求の日から2週間以内の日を取締役会の日とする抄出の通知が発せられなかった場合です。取締役等への招集請求を経ずに直接監査役が取締役会を招集することはできません。

オ 正しい。
 監査役は原則として取締役に対する差止請求権を有しますが(385条)、公開会社でない株式会社(監査役会設置会社および会計監査人設置会社は除く)は監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨定款に定めることができ、その場合監査役は取締役に対する差止請求権を有しません(会社法389条本文、同7項)。

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6
正解は 5 です。

正しい選択肢はウとオとなり、5が正解となります。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア. 監査役設置会社において、株主が取締役に対して、本行為をやめることを請求するためには、著しい損害が生じる恐れがあるだけでは足りず、会社に回復することができない損害が生ずる恐れがある必要があります。(会社法360条3項参照)。従って、本選択肢は誤りです。

イ. 会社法は、役員に解任されるべき事由があるにもかかわらず、株主総会において当該役員を解任する議案が否決された時には、少数株主が裁判所に当該役員の解任を請求することを認めています。(会社法854条3項参照)。しかし、この請求をするためには、株主総会で、解任決議が否決されることが必要です。従って、本選択肢は誤りです。

ウ. 会社法357条1項では「取締役は、株式会社に著しい損害を及ぼす恐れがある事実を発見したときは、直ちに、当該事実を株主(監査役設置会社にあっては監査役)に報告しなければならない」と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。

エ. 監査役設置会社において、監査役が、取締役会を招集することができるのは、監査役が取締役に対して、取締役会の招集を請求し、この請求があった日から5日以内に、その請求を発した日から2週間以内の日を取締役会の日と定める招集通知が発せられなかった場合です。(会社法383条2項及び3項参照)。従って、本選択肢は誤りです。

オ. 会社法385条1項では「監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又は、これらの行為をする恐れがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生じる恐れがある時は、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる」と規定しています。ただし、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めのある株式会社には、会社法385条1項の規定は適用されません。(会社法389条1項参照)。従って、本選択肢は正しいです。


1

正解は5。

ア:誤

株主が、取締役が法令に違反する行為をする場合において、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求するためには、当該行為によって株式会社に「著しい損害が生ずるおそれ」があることが必要です(会社法360条1項・2項)。

もっとも、監査役設置会社の場合(監査等委員会設置会社、指名委員化等設置会社も同様です)、「回復することができない損害が生ずるおそれ」がある場合に限られます(同条3項)。

設例で、甲社は公開会社ですので、監査役設置会社です(同法327条1項1号[公開会社の取締役会設置義務]、2項[取締役会設置会社の監査役設置義務])。したがって、「著しい損害が生ずるおそれ」があるにとどまる設例では、Aは本件行為をやめることの請求をすることができません。

よって、誤った記述です。

イ:誤

会社法所定の要件を満たす株主が、訴えをもって役員の解任を請求するには、役員の職務の執行に関し「不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたとき又は当該役員を解任する旨の株主総会の決議が第323条の規定によりその効力を生じないとき[引用者注:種類株主総会の決議を必要とするが、その決議がないとき]」であることが必要です(会社法854条1項)。すなわち、株主総会の決議が否決されたことが前提とされているのです。

よって、誤った記述です。

ウ:正

指名委員会等設置会社を除く(会社法419条3項)監査役設置会社でない会社においては、取締役は、株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、この事実を株主に報告しなければなりません(同法357条1項)。

よって、正しい記述です。

エ:誤

監査役設置会社において、監査役は一定の場合には、取締役会の招集をすることができます。

しかし、監査役はまず、取締役に対し、取締役会の招集を請求する必要があり(会社法383条2項、382条)、この請求があった日から5日以内に、請求の日から2週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられないことが必要です(同法383条3項)。

よって、誤った記述です。

オ:正

監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができます(会社法358条1項)。

もっとも、会社法は、監査役設置会社について、「監査役を置く株式会社(その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるものを除く。)」(2条9号)と定義していますので、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある場合は、その監査役は、本件行為のような行為をやめることを請求することはできません。

よって、正しい記述です。

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