司法書士の過去問
平成26年度
午後の部 問38

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問題

平成26年度 司法書士試験 午後の部 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

証拠調べに関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。


ア  裁判所は、補助参加人を証人として尋問することができる。

イ  口頭弁論期日において証人尋問の申出を却下された当事者は、その却下決定に対し即時抗告により不服を申し立てることができる。

ウ  裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が刑事事件に係る訴訟に関する書類に該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる。

エ  文書の所持者が文書提出命令に従わないときは、文書提出命令の申立人は、当該文書提出命令を債務名義として強制執行をすることができる。

オ  訴えの提起前において証拠保全の申立てをし、検証を求めるときは、当該検証に係る検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にしなければならない。
  • アウ
  • アオ
  • イウ
  • イエ
  • エオ

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この過去問の解説 (3件)

01

正解2
ア正
その通り。裁判所は補助参加人を証人として尋問することができます。

イ誤
証人尋問の申し出に対する却下判決に対して即時抗告をすることはできません。不服のあるものは終局判決に対する上訴ができます。

ウ誤 
刑事事件に係る訴訟に関する書類については文書の所持者にその提示をさせることはできません。

エ誤
文書提出命令に従わないときは文書提出命令を債務名義として強制執行をすることはできません。このような場合は文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができます。

オ正
その通り。訴えの提起前の証拠保全申立てをし検証を求めるときは地方裁判所か簡易裁判所にしなければなりません。

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02

正解は 2 です。

正しい選択肢はアとオなので、2が正解です。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア. 補助参加人、訴訟代理人、補佐人、判決の効力を受ける者等の訴訟関係人であっても、証人として尋問することができるので、本選択肢は正しいです。

イ. 証人尋問の申出に対する却下決定には、即時抗告をすることができる旨の法の規定はなく、解釈上も認められていないため、即時抗告による不服申し立てをすることはできません。従って、本選択肢は誤りです。

ウ. 民事訴訟法223条6項では、裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が第220条4項イからニまでに掲げる文書のいずれかに該当するかどうかの判断をするために必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができる、と規定しています。刑事事件に係る訴訟に関する書面は、第220条4号イ~ニに掲げる文書に該当しないため、裁判所は、文書の所持者にその提示をさせることができません。従って、本選択肢は、誤りです。

エ. 文書提出命令を債務名義として、強制執行をすることはできません。従って、本選択肢は誤りです。

オ. 民事訴訟法235条2項では、訴えの提起前における証拠保全の申立ては、尋問を受けるべき者若しくは文書を所持する者の居所又は検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にしなければならない、と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。

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03

正解 2

ア 正しい
裁判所は、特別の定めがある場合を除き、何人でも証人として尋問することができます(民事訴訟法190条)。
補助参加人に対する尋問について、特別の定めは存在しないため、裁判所は、補助参加人を証人として尋問することができます。

イ 誤り
証人尋問の申出を却下された当事者が、その却下決定に対し即時抗告をすることができる旨の規定は存在しません。

ウ 誤り
裁判所は、文書提出命令の申立てに係る文書が一定の文書のいずれかに該当するかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、文書の所持者にその提示をさせることができます(民事訴訟法223条6項)。
ここでいう「一定の文書」は、同法220条4号イ~ニに掲げる文書を意味しますが、刑事事件に係る訴訟に関する書面はいずれにも該当しないため、裁判所は、文書の所持者にその提示をさせることはできません。

エ 誤り
文書提出命令を債務名義として強制執行をすることができるとする規定は存在しません。

オ 正しい
訴えの提起前において証拠保全の申立てをし、検証を求めるときは、検証物の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にしなければなりません(民事訴訟法235条2項)。

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