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司法書士の過去問 令和5年度 午後の部 問33

問題

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株式交付親会社の株式交付による変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
なお、租税特別措置法等の特例法による税の減免規定の適用はないものとする。

ア  株式会社は、その議決権の過半数を有する他の株式会社を株式交付子会社として株式交付をすることにより、株式交付による変更の登記を申請することができない。
イ  株式交付による変更の登記の申請書に、合同会社を株式交付親会社とし、株式会社を株式交付子会社とする株式交付計画書を添付して、株式交付による変更の登記を申請することができる。
ウ  株式交付により資本金の額が1000万円増加し、かつ、発行済株式の総数が1万株増加した場合において、株式交付による変更の登記を申請するときの登録免許税の額は、7万円である。
エ  株式交付親会社が、株式交付計画に基づき、株式交付子会社の株式の譲渡人に対し、株式交付親会社の株式のみを交付した場合は、株式交付による変更の登記の申請書には、債権者保護手続を行ったことを証する書面を添付しなければならない。
オ  株式交付親会社が株式交付子会社の株式と併せて株式交付子会社の新株予約権を譲り受ける場合において、株式交付子会社が新株予約権証券を発行しているときは、株式交付による変更の登記の申請書には、株式交付子会社が新株予約権証券の提出に関する公告をしたことを証する書面を添付しなければならない。
   1 .
アウ
   2 .
アオ
   3 .
イウ
   4 .
イエ
   5 .
エオ
( 令和5年度 司法書士試験 午後の部 問33 )
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この過去問の解説 (1件)

3

商業登記法(株式交付による変更の登記)の問題です。株式交付は、令和3年3月から実施された新しい制度なので、この論点はつい最近登場した新しいテーマです。

選択肢1. アウ

(ア)株式交付は、株式会社が他の株式会社を子会社とするために実施するものです。従って、株式会社がすでにその議決権の過半数を有している他の株式会社の株式を買い増すために、株式交付をすることは認められていません。したがって、本肢は正しいです。

(イ)持分会社は、株式交付親会社になることはできません。持分会社は株式交付子会社の株式の譲渡人に対して、当該株式の対価として、株式交付親会社として株式を交付できないからです。従って、本肢は誤りです。

(ウ)株式交付による変更の登記において納付すべき登録免許税の額は、増加した資本金の額を課税標準の金額とし、課税標準額に7/1,000を乗じた金額です。本肢では、株式交付によって資本金が1,000万円増加していますので、登録免許税の金額は7万円になります。従って、本肢は正しいです。なお、発行済株式総数の変更には、登録免許税は課税されません。

(エ)株式交付に際して、株式交付子会社の株式の譲渡人に対して交付する金銭等(株式交付親会社の株式を除く)が株式交付親会社の株式に準じるものとして法務省令で定める者のみである場合以外の時は、株式交付親会社の債権者は、株式交付について異議を述べることができます。この場合は、株式交付による変更登記には、債権者保護手続きをしたことを証する書面を添付しなければなりません。しかし、本肢の場合は、株式交付親会社は、株式交付子会社の株式の譲渡人に対して、株式交付親会社の株式を交付していますので、株式交付親会社の債権者は、株式交付について異議を述べることができません。従って、債権者保護手続きを行ったことを証する書面の添付は不要なので、本肢は誤りです。

(オ)株式交付は、株式交付親会社と株式交付子会社の株主との間の契約です。株式交付子会社は、この契約の当事者とはなりません。株式交付親会社が、株式交付子会社からその株式と合わせて新株予約証券を発行している新株予約権を譲り受ける場合でも、株式交付子会社が関与することはないので、新株予約証券提供公告をする必要はありません。そのため、株式交付による変更登記の申請にあたり、その公告をしたことをを証する書面の添付も不要です。従って、本肢は誤りです。

まとめ

株式交付の論点は、株式交付制度が実施された年度の翌年度の令和3年度、その次の令和4年度の司法書士試験では出題されませんでしたが、令和5年度には本格的な問題が1問出題されました。今後も出題されることが予測されますので、注意が必要です。

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