司法書士 過去問
令和6年度
問36 (午後の部 問1)

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問題

司法書士試験 令和6年度 問36(午後の部 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

訴訟委任に基づく訴訟代理人に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

ア  簡易裁判所においては、その許可を得て、当事者の親族を訴訟代理人とすることができる。
イ  相手方の具体的な事実の主張について訴訟代理人がした認否は、当事者が直ちにこれを取り消したときは、その効力を生じない。
ウ  訴訟代理権は、委任をした当事者が死亡した場合には、消滅する。
エ  当事者が訴訟代理人を解任したときであっても、訴訟代理権の消滅は、本人又は代理人から相手方に通知をしなければ、その効力を生じない。
オ  訴訟代理人が委任を受けた事件について控訴をするには、特別の委任を要しない。
  • アウ
  • アエ
  • イエ
  • イオ
  • ウオ

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この過去問の解説 (2件)

01

訴訟代理権の問題は頻出ですので、学習を怠らないようにしましょう。

 

各選択肢については以下の通りです。

選択肢1. アウ

ア: 簡易裁判所においては、認定司法書士のほか、裁判所の許可を受けた者も代理人となることができます。

 

 

ウ: 訴訟代理権は、委任をした当事者が死亡しても消滅しません。そのため訴訟手続きも中断しません。

選択肢2. アエ

エ: 訴訟代理権に消滅原因があっても、本人又は代理人から相手方に通知しなければ、その効力は生じません。

選択肢3. イエ

イ: 相手方の具体的な事実の主張について訴訟代理人がした認否は、当事者が直ちにこれを取り消したときは、その効力が生じません。

選択肢4. イオ

オ: 控訴するには特別の授権を要します。その他、反訴・上告の提起・訴えの取下げ・和解などについても特別の授権を要します。

 

特別の授権を要するかどうかについての問題は頻出ですので、必ず全て暗記してください。


 

選択肢5. ウオ

解説は他選択肢に記載しておりますので、そちらを参照してください。

まとめ

訴訟代理権の問題は非常に重要になります。しっかり復習してください。

参考になった数18

02

訴訟代理人に関する問題です。

関連する条文について押さえておきましょう

選択肢5. ウオ

簡易裁判所においては、その許可を得て、当事者の親族を訴訟代理人とすることができる。

◯正しい選択肢です。

民事訴訟法第54条1項において、「法令により裁判上の行為をすることができる代理人のほか、弁護士でなければ訴訟代理人となることができない。ただし、簡易裁判所においては、その許可を得て、弁護士でない者を訴訟代理人とすることができる。」と定められています。

よって本肢は正しい選択肢です。


 

相手方の具体的な事実の主張について訴訟代理人がした認否は、当事者が直ちにこれを取り消したときは、その効力を生じない。

◯正しい選択肢です。

民事訴訟法第57条において、「訴訟代理人の事実に関する陳述は、当事者が直ちに取り消し、又は更正したときは、その効力を生じない。」と定められています。

よって本肢は正しい選択肢です。


 

訴訟代理権は、委任をした当事者が死亡した場合には、消滅する。

✕誤った選択肢です。

民事訴訟法第58条1項において、「訴訟代理権は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。

一 当事者の死亡又は訴訟能力の喪失

・・・」と定められています。

よって本肢は誤りです。


 

当事者が訴訟代理人を解任したときであっても、訴訟代理権の消滅は、本人又は代理人から相手方に通知をしなければ、その効力を生じない。

◯正しい選択肢です。

民事訴訟法第59条において、「第三十四条第一項及び第二項並びに第三十六条第一項の規定は、訴訟代理について準用する。」、第36条1項において、「法定代理権の消滅は、本人又は代理人から相手方に通知しなければ、その効力を生じない。」と定められています。

よって本肢は正しい選択肢です。


 

訴訟代理人が委任を受けた事件について控訴をするには、特別の委任を要しない。

✕誤った選択肢です。

民事訴訟法第55条2項において、「訴訟代理人は、次に掲げる事項については、特別の委任を受けなければならない。

・・・

三 控訴、上告若しくは第三百十八条第一項の申立て又はこれらの取下げ

・・・」と定められています。

よって本肢は誤りです。

参考になった数2