公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問12
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
児童虐待について、正しいものを1つ選べ。(注:「児童虐待防止法」とは、「児童虐待の防止等に関する法律」である。)
- 主な虐待者は実父が多く、次に実父以外の父親が多い。
- 身体的虐待、心理的虐待及び性的虐待の3種類に大別される。
- 児童虐待防止法における児童とは、0歳から12歳までの者である。
- 児童の目の前で父親が母親に暴力をふるうことは、児童虐待にあたる。
- 児童虐待防止法が制定されて以降、児童虐待の相談対応件数は減少傾向にある。
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この過去問の解説 (3件)
01
児童虐待について、国が公表しているデータ等も押さえておくといいでしょう。
各選択肢については、以下の通りです。
1→主な虐待者で一番多いのは実母で、次いで実父になります。
よって選択肢は、誤りです。
2→児童虐待防止法第2条(児童虐待の定義)に児童虐待の種類が記載されています。
児童虐待の種類は、「身体的虐待」「性的虐待」「ネグレクト(育児放棄)」「心理的虐待」の4種類とされています。
よって選択肢は、誤りです。
3→児童虐待防止法第2条(児童虐待の定義)に児童の定義が記載されています。
児童の定義は、「18歳に満たない者」とあります。
よって選択肢は、誤りです。
4→児童虐待防止法第2条(児童虐待の定義)四の「心理的虐待」の中に記載があります。
「・・・児童が同居する家族における配偶者に対する暴力・・・」と書かれており、選択肢はこの文章に当てはまりまり、児童虐待の中の心理的虐待に当たります。
よって選択肢は、正しいです。
5→児童虐待防止法が制定されて以降、毎年のように相談対応件数は増加傾向にあります。
よって選択肢は、誤りです。
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02
1.主な虐待者は実母が最も多く、次に実父です。
2.児童虐待は4種類に分類されます。
身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4つです。
3.児童虐待防止法における児童は「0歳〜18歳に満たない者」です。
4.児童の目の前で父親が母親に暴力をふるうことは、
児童虐待の心理的虐待に該当します。
これが正解です。
5.児童虐待の相談対応件数は年々増加傾向にあります。
年々の増加は残念でとても悲しいことですが、
これまで問題の発覚が遅れていた事柄が相談に繋がるようになった
とも言えるでしょう。
参照;
◆厚生労働省 児童虐待の定義と現状
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/about.html
◆内閣府 平成30年版 子供・若者白書
第3章 第3節 子供・若者の被害防止・保護
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30honpen/pdf/b1_03_03_01.pdf
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
児童虐待防止法で定めている内容はもちろんですが、起こる背景、原因だけでなく、実態についても理解しておく必要があります。それでは問題を見てみましょう。
子供のそばに一番長くいるのは、やはり実母です。平成18年の文部科学省の調査データにおいて、主な虐待者は実母となっているため間違いです。
参考資料:「学校等における児童虐待防止に向けた取組について」(報告書)より
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06060513/001/002.htm
4種類ですので間違いです。身体的虐待・性的虐待・心理的虐待のほかに、ネグレクトがあげられます。
第2条に18歳に満たないものをいう、とありますので、間違いです。
児童虐待防止法第2条に、「児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと」は虐待であると定められていますので正解です。
相談件数は年々増加していますので、間違いです。こども家庭庁にてデータをまとめています。
児童虐待防止法の内容だけでなく、文部科学省、子ども家庭庁、厚生労働省が発行している様々なデータについても目を通しておく必要があります。また、日常的にニュースを見るようにしてみても、最新の動向はわかりやすいと思います。
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