公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問13

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この過去問の解説 (2件)

01

社会的認知のバイアスは多数あるため、
試験の時に「○○効果だなんて、知らない!」と焦る可能性もあります。
でも大丈夫です。知っているものから消去法にすることはもちろん、
社会的認知バイアスは誰しも有しているものなので、
自分に当てはめて考えてみると正誤が判断しやすくなります。

1.透明性錯誤は、自分の内面を他人に読まれている、という錯覚のことです。

2.擬似相関とは、実際には関係がないのに因果関係があると捉えてしまうことです。
 一見正答に思えますが、「集団の違いと行動傾向の間に」という部分が誤りです。
 
3.行為者-観察者バイアスとは、
 自分が行為者として自分の行動の原因を考える場合は状況の影響を考慮するが、
 自分が観察者として他者の行動の原因を考える場合はその人の性格や能力など
 内的な特性を重視する傾向のことです。

 自分が試験に落ちた時は「隣の人がうるさかったから」「試験会場が寒すぎたから」
 と捉えたいですが、
 他人が試験に落ちた時は「あの人、勉強サボってたもんね」「要領が悪いんだよね」
 とその時の状況よりもその人の内面的な課題を指摘したくなっちゃいますね。
 誰しもなんとなく経験のある感覚かと思います。
 
 合格して、「私が一生懸命努力したから!」と思いたいですね。
 
4.確証バイアスとは、自分の考えの正誤を判断する際に、
 正しいことを証明する根拠には注目し、反証を見落とす傾向のことです。

5.光背効果・ハロー効果とは、ある側面を望ましいと判断すると、
 他の側面も望ましいと判断する傾向のことです。これが正解です。

 例えば就職活動において面接官が、
偏差値の高い大学出身の学生を履歴書から「頭がいい優秀な人だ」と捉えたら、
そのまま他の側面に関しても「優秀だ」「しっかりした人だ」など高評価する
というものが挙げられます。

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02

正解は、5です。

1→透明性の錯覚とは、自分の心情や思考などが、過大に他者に見透かされてしまっているという錯覚のことです。
よって選択肢は、誤りです。

2→疑似相関とは、実際には無関係の2つの事象に因果関係があると感じてしまうことです。
よって選択肢は、誤りです。

3→行為者-観察者バイアスとは、自分が行為者であった時の成功や失敗を外的要因に、自分が観察者であった時の成功や失敗を内的要因に帰属させやすいことを言います。
つまり、自身(自分が行為者)が試験に失敗したのは、問題が難しかった、椅子が固くて集中できなかったなどと思ってしまい、
友人(自分は観察者)が試験に失敗したのは、努力が足りなかったからだ、などと思ってしまうことです。
よって選択肢は、誤りです。

4→確証バイアスとは、自分の意見が正しいことを証明する際に、自分の意見が正しい証拠ばかりを集めてしまい、自分の意見が間違っているという証拠には注目しないことです。
よって選択肢は、誤りです。

5→ハロー効果とは、他者のある側面の評価が他の側面の評価に影響することを言います。
光背効果ともいわれます。
例えば、「高学歴=頭がよく優秀」などがあげられます。
よって選択肢は、正しいです。

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