公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問77

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

30歳の女性A、事務職。Aはまじめで仕事熱心であったが、半年前から業務が過重になり、社内の相談室の公認心理師Bに相談した。その後、うつ病の診断を受け、3か月前に休業した。休業してからも時折、Bには近況を伝える連絡があった。本日、AからBに「主治医から復職可能との診断書をもらった。早く職場に戻りたい。手続を進めてほしい」と連絡があった。
このときの対応として、適切なものを2つ選べ。
  • AとBで復職に向けた準備を進める。
  • Bが主治医宛に情報提供依頼書を作成する。
  • Aは職場復帰の段階となったため相談を打ち切る。
  • Aが自分で人事課に連絡を取り、復職に向けた手続を進めるように伝える。
  • Aの同意を得て、Bが産業医にこれまでの経緯を話し、必要な対応を協議する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4と5です。

公認心理師法第42条の2には、「公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」とあります。

1.→主治医や産業医の許可なく、公認心理師がクライエントと勝手に復職準備をしてはいけません。きちんと許可を得てから行います。よって、1は誤りです。

2.→Aは診断書を主治医からもらっているので、公認心理師Bからの情報提供書は必須ではありません。よって、2は誤りです。

3.→Aが職場復帰の段階となったからといって、相談を打ち切るのは適切と言えません。社内の相談室の公認心理師であるため、復職後のケアにもかかわる必要があります。よって、3は誤りです。

4.→Aが自分で人事課に連絡を取るよう促し、復職手続きを進める必要はあります。Aが自分で連絡を取れるよう伝えていくことも復職には必要なため、4は正しいです。

5.→公認心理師Bは休職中の情報を持っているため、「Aの同意を得た上で」産業医にこれまでの経緯を話し必要な対応を協議することは、復職に向けて大事なことです。よって、5は正しいです。

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02

ポイントは、「復職可能と診断をもらった」と“Aが”言ってきた、という点です。

この視点で見ると、1と3はAの発言を鵜呑みにしているので不適切、一方5は適切となります。

2については、情報提供依頼書を作成するのは産業医の役割ですから不適切です。

4については、手続きは本人が人事課と進めるべきですから適切と言えます。

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03

以下に解説します。

選択肢1. AとBで復職に向けた準備を進める。

個人の判断で復職準備を本格的に勧めるのではなく、まず産業医への報告が必要になります。

選択肢2. Bが主治医宛に情報提供依頼書を作成する。

主治医からの診断書があるため、情報提供依頼書の作成は必要ないです。

選択肢3. Aは職場復帰の段階となったため相談を打ち切る。

Aが復職する際も、心理的なサポートが必要な場合があるため、相談を打ち切るのは適切ではありません。復職後もフォローアップが重要です。

選択肢4. Aが自分で人事課に連絡を取り、復職に向けた手続を進めるように伝える。

正しいです。

選択肢5. Aの同意を得て、Bが産業医にこれまでの経緯を話し、必要な対応を協議する。

正しいです。復職に際しては、産業医と連携してAの状況に応じた適切な対応を協議することが重要です。これにより、Aが安全に復職できるよう、職場での配慮や必要な支援が整えられることになります。

 

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