公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問119

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問題

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→鑑定結果はあくまで参考資料です。
そのため、裁判官の判断が優先されます。
よって選択肢の内容は誤りです。

2→心身耗弱であれば、刑は減免されます。
よって選択肢の内容は正しいです。

3→心神喪失であれば、無罪となります。
よって選択肢の内容は誤りです。

4→判決確定後に医療観察法が適応されるため、判決が覆ることはありません。
よって選択肢の内容は誤りです。

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02

正答は2です。

1 精神鑑定とは、当事者の精神状態・責任能力を判断するため、裁判所が精神科医などの専門家に対して参考資料の作成を依頼するものです。判決の参考となる資料になりますが、鑑定結果どおりに判決を下さなければならないという訳ではなく、裁判官の判断が優先されます。したがって、記述は誤りとなります。

2 心身耗弱(しんしんこうじゃく)とは、精神障害や知的障害などの影響により、判断能力(善悪を判断する力)や行動制御能力(判断に従って自らの行動をコントロールする力)が著しく低い状態のことを表します。

刑法第39条において、「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する」と定められており、記述は正しいです。

3 心身喪失とは、精神障害や知的障害などの影響により、判断能力や行動制御能力を欠いている(喪失している)状態のことを表します。

刑法第39条において、「心神喪失者の行為は、罰しない」と定められており、刑法においては事物の是非や善悪を弁別し、それに従って行動する能力を欠く者、つまり心身喪失者に対しては、責任能力がないとして刑罰が科されないとされています。したがって、記述は誤りとなります。

4 医療観察法において、心神喪失者として不起訴処分や無罪の確定判決を受けた場合、医療観察法の対象者となり、その後に判決が変更されることはありません。心神喪失者は、医療観察法に基づいて、医療機関にて治療(入院・通院)を受けたり、専門家による社会復帰支援を受けることになります。

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03

正解は2です。

各選択肢については、以下の通りです。

1.鑑定結果はあくまで参考資料であり、法の最高執行の場である裁判所の判断が優先されるため、違法とはなりません。よって選択肢の内容は誤りです。

2.3.刑法第39条には、「心神喪失の者は罰しない。心神耗弱の状態である者に関しては罪を軽減する」という規定があります。このような状態である者は例え重大な他害行為を行ったとしても責任能力がないということになります。

よって選択肢2の内容は正しく、選択肢3の内容は誤りです。

4.刑事事件の一般的な流れは、①警察が捜査をする→②検察が起訴するかどうかを決定する→③裁判所が判決を出す、です。②か③の段階で「心身喪失」もしくは「心神耗弱」と認められれば、医療観察法の対象になります。判決が覆ることはありません。よって選択肢の内容は誤りです。

ちなみに、医療観察法では、検察官による審判の申立ては、基本的には「義務」です。

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