公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問120
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問120 (訂正依頼・報告はこちら)
配偶者に対する虐待への対応について、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律<DV防止法>に定める内容として、誤っているものを1つ選べ。
- 婦人相談員は被害者に対して必要な指導を行うことができる。
- 被害者を発見した者が配偶者暴力相談支援センターへ通告することは、努力義務である。
- 医療関係者は、配偶者暴力相談支援センターなどの情報を被害者に提供することが求められている。
- 被害者を発見した者が警察に通報することには、刑法その他の守秘義務に関する規定によって制限が設けられている。
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この過去問の解説 (3件)
01
DV防止法にそれぞれ記載があります。
各選択肢については、以下の通りです。
1→第4条「婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必要な指導を行うことができる。」と記載があります。
よって選択肢の内容は正しいです。
2→第6条1項「配偶者からの暴力を受けたものを発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。」と記載があります。
条文より通報は努力義務です。
よって選択肢の内容は正しいです。
3→第6条4項「医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その者に対し、配偶者暴力相談支援センター等の利用について、その有する情報を提供するよう努めなければならない。」と記載があります。
よって選択肢の内容は正しいです。
4→第6条3項「刑法の秘密漏示材の規定その他の秘密義務に関する法律の規定は、前2項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。」と記載があります。
よって選択肢の内容は誤りです。
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02
正答は4です。
1 記述のとおりです。同法4条において「婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必要な指導を行うことができる」と定められています。
2 記述のとおりです。被害者の保護のために、同法6条1項にて「配偶者からの暴力を受けている者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。」と定められており、配偶者暴力相談支援センターや警察官への通報が努力義務となっています。
3 記述のとおりです。被害者の保護のために、同法6条4項にて「医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その者に対し、配偶者暴力相談支援センター等の利用について、その有する情報を提供するよう努めなければならない。」と定められており、配偶者暴力相談支援センターなどの相談窓口の情報を提供することが求められています。
なお、配偶者暴力相談支援センターは都道府県に設置が義務付けられており、DV防止法により市町村に対しても設置が努力義務と定められています。
4 同法6条3項に「刑法の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、前 2 項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。」と記載があり、被害者保護のため、DV通告は守秘義務違反に当たらないとされています。よって、記述は誤りとなります。
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03
正解は4です。
DV防止法では、DVの防止と共に、被害者の保護と自立支援について定められています。
各選択肢については、以下の通りです。
1.第4条に「婦人相談員は、被害者の相談と必要な指導を行うことができる。」とあります。婦人相談員は、婦人相談所、福祉事務所などに配置されています。よって選択肢の内容は正しいです。
2.DVの通告については、被害者本人の意向が重視されています。第6条1項にも記載がある通り、通報は努力義務です。よって選択肢の内容は正しいです。
3.第6条4項に記載があるように、医療関係者は、配偶者暴力相談支援センターなどの情報を被害者に提供するよう努めなければなりません。よって選択肢の内容は正しいです。
4.第6条3項に記載があるように、被害者を発見して警察に通報しても、「守秘義務違反」などの罪に問われることはありません。よって選択肢の内容は誤りです。
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