公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問6

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

順序尺度によるデータの散布度として、正しいものを1つ選べ。
  • 中央値
  • 平均値
  • 標準偏差
  • 不偏分散
  • 四分位偏差

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この過去問の解説 (3件)

01

データ処理に用いられる尺度は4つあり、順序尺度はそのうちの1つです。
順序尺度は質的尺度に該当し、大小関係に意味があり、しかしその差には意味がないという特徴があります。リレーの順位や、震度が代表例です。

一方で、散布度はデータの広がりのことを表します。
 
以上を踏まえ選択肢を見ていきます。

まず、中央値と平均値は「代表値」と呼ばれ、ともにデータの中心を表す指標なので、そもそも散布度ではありません。ですから1と2は不正解です。

残りは3~5ですが、このうち3と4は平均値を代表値として用いることが前提となっています。
しかし、順序尺度では平均値を用いることが出来ません。
よって3と4は不正解です。

残った5が正解で、四分位偏差は中央値を用いる場合の散布度として用いられます。

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02

順序尺度とは、個々の数値の実質的な間隔は等間隔ではないものの、順序性はある尺度のことです。

徒競走の順位や学年などがこれにあたります。

散布度とは、データがどれだけ散らばっているかに関する指標のことです。

選択肢1. 中央値

中央値は、データを順番に並べた時に真ん中に位置する値のことです。

つまり、データの散らばりについての値ではないため、散布度ではありません。

よって選択肢は、誤りです。

選択肢2. 平均値

平均値は、データの値の合計をデータ数で割った値のことです。

つまり、散らばりについての値ではないため、散布度ではありません。

よって選択肢は、誤りです。

選択肢3. 標準偏差

標準偏差とは、データや確率変数の、平均値からの散らばり具合を表す指標のことで、量的変数のデータの散布度です。

よって選択肢は、誤りです。

選択肢4. 不偏分散

不偏分散は、標本が属する母集団における分散の推定値を表すもので、量的変数のデータの散布度です。

よって選択肢は、誤りです。

選択肢5. 四分位偏差

四分位偏差は、分散や平均偏差以外でデータのばらつきを表す指標で、順序尺度によるデータの散布度です。

よって選択肢は、正しいです。

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03

正解は5です。

順序尺度とは、「順序や数の大小には意味はあるが、数と数の間隔には意味のないもの」を指します。例えば、徒競走の順位や、学年などがこれにあたります。

散布度とは、データがどの程度バラけた値をとっているかを示す指標のことを言います。

1.→中央値とは、データを大きさの順に並べたとき、全体の中央に位置する値のことを指します。 データ数が偶数個ある場合は、中央に位置する2 つの数の平均値を取ることで求められます。中央値は散布度ではなく、代表値のひとつなので、1は誤りです。

2.→平均値とは、データの値の平均のことを指します。平均値も散布度ではなく代表値のひとつであるため、2は誤りです。

3.→標準偏差とは、データや確率変数の、平均値からの散らばり具合(ばらつき)を表す指標の一つを指します。標準偏差は間隔尺度で使われる指標ですので、3は誤りです。

4.→不偏分散とは、標本から母集団の分散を推定するために用いられるものです。「偏りのない分散」のことを指しますので、「正規分布」がこれにあたります。順序尺度は正規分布にはなり得ませんし、不偏分散は間隔尺度で用いられる指標であるため、4は誤りです。

5.→四分位偏差とは、標準偏差と同じく、データのばらつき具合を示す指標です。代表値として中央値を用いる順序尺度で散布度の指標として使われます。順序尺度で使われる散布度の指標なので、5は正しいです。

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