公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問11
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問題
公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
秩序や完全さにとらわれて、柔軟性を欠き、効率性が犠牲にされるという症状を特徴とするパーソナリティ障害として、最も適切なものを1つ選べ。
- 境界性パーソナリティ障害
- 強迫性パーソナリティ障害
- 猜疑性パーソナリティ障害
- スキゾイドパーソナリティ障害
- 統合失調型パーソナリティ障害
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この過去問の解説 (3件)
01
パーソナリティ障害は、各々の代表的な特徴を押さえておきましょう。
1:境界性パーソナリティ障害は、他者や自己に対する理想化とこきおろしが特徴で、“ジェットコースターのよう”と形容されることもあります。
2:強迫性パーソナリティ障害は、完璧主義で柔軟性がないことが特徴です。
3:猜疑性(妄想性)パーソナリティ障害は、名前の通り、極端な疑い深さを特徴とします。
4:スキゾイド(シゾイド)パーソナリティ障害は、感情の平板さや、他者への無関心さを特徴とします。
5:統合失調型パーソナリティ障害は、奇妙な思考や話し方と、それがために生じる、他者との親密な関係を築くことの困難さを特徴とします。
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02
正解は2です。
1.→境界性パーソナリティ障害は、気持ちや行動、対人関係が不安定になりやすく、日常生活や仕事で著しい苦痛や支障を引き起こしてしまう障害です。よって、1は誤りです。
2.→強迫性パーソナリティ障害は、秩序や規則に対して非常に厳しく、また自分の活動について柔軟性がなく、あらゆる物事のやり方が特定の方法で行わなければならないという症状を特徴とする障害です。よって、2は正しいです。
3.→猜疑性パーソナリティ障害とは、妄想性パーソナリティ障害とも呼ばれ、何ら明確な理由や根拠なく、あるいは何の関係もないほんの少しの出来事から勝手に曲解して、「人から攻撃される」「利用される」「陥れられる」といった不信感や疑念を病的に激しく疑い、広く対人関係に支障をきたす パーソナリティ障害です。よって、3は誤りです。
4.→スキゾイドパーソナリティ障害とは、社会的関係への関心の薄さ、感情の平板化、孤独を選ぶ傾向を特徴とするパーソナリティ障害です。以前は統合失調質パーソナリティ障害と呼ばれていたものです。よって、4は誤りです。
5.→統合失調型パーソナリティ障害とは、行動や話し方、感情表現に奇妙さを持ち、妄想様の知覚や、被害妄想的な疑い深さを持ち、人とかかわろうという動機がないことを特徴とするパーソナリティ障害です。よって、5は誤りです。
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03
各障害の特性を押さえておきましょう。
各選択肢については、以下の通りです。
1→境界性パーソナリティ障害は、著しく不安定な対人関係や衝動性が特徴です。
よって選択肢は、誤りです。
2→強迫性パーソナリティ障害は、問題文の通り、秩序や完全さにとらわれて、柔軟性を欠き、効率性が犠牲にされるという症状を特徴とします。
よって選択肢は、正しいです。
3→猜疑性パーソナリティ障害は、被害妄想が強いといった特徴があります。
以前は、妄想性パーソナリティ障害と呼ばれていました。
よって選択肢は、誤りです。
4→スキゾイドパーソナリティ障害は、社会関係からの離脱や孤立を好むといった特徴があります。
よって選択肢は、誤りです。
5→統合失調型パーソナリティ障害は、オカルト的な思想を語ることが症状の特徴としてあります。
よって選択肢は、誤りです。
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