公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問14

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

乳幼児の社会的参照について、正しいものを1つ選べ。
  • 心の理論の成立後に生じてくる。
  • 共同注意の出現よりも遅れて1歳以降に現れ始める。
  • 自己、他者、状況・事物という三項関係の中で生じる。
  • 自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為である。
  • 乳幼児期以降、徐々にその頻度は減り、やがて消失する。

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解:3】

社会的参照とは、乳幼児が母親の表情を手掛かりに、自分が次にとるべき行動を決めるというもので、生後8~10か月くらいに生じるとされています。

1:心の理論が成立するのは4~5歳くらいと言われています。

2:上記より、“1歳以降”が誤りであることが分かります。

3:記述通りです。

4:社会的参照は、母親の表情を手掛かりに、自分の行動を決めることであり、言うなれば乳幼児は母親の表情という情報の“受け手”です。よって、本選択肢にある“伝達”とは意味が反対であると言えます。

5:自分でどうすべきか分からないときに、周りにいる人の顔を見ることは、大人になってもあります。

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02

正解は3です。

社会的参照とは、乳幼児がどのように行動すればよいか判断に迷った場合、信頼する人の表情や態度、反応を見て行動を決定することです。

各選択肢については、以下の通りです。

1→社会的参照は、1歳前後でも生じています。
心の理論は4歳頃から成立します。
よって選択肢は、誤りです。

2→共同注意と社会的参照は同時期に出現します。
よって選択肢は、誤りです。

3→問題文の通り、社会的参照は、自己、他者、状況・物事という三項関係の中で生じます。
よって選択肢は、正しいです。

4→自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為は、社会的相互作用です。
よって選択肢は、誤りです。

5→社会的参照は消失しません。
よって選択肢は、誤りです。

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03

正解は3です。

乳幼児の社会的参照とは、赤ちゃんが新しいものや不安なものに出会った時、お母さんを振り返り、その表情や態度から「これ大丈夫?」と確認してどうするか決める現象を指します。自己(乳幼児)、他者(お母さん)、状況・事物という三項関係の中でこの現象が生じます。よって、3は正しいです。

1.→3~6歳ごろの子どもに、他者の信念についての質問に正答することができた場合に、心の理論を持っているとされます。一般的に4歳後半から5歳の子どもはこれらの課題を通過することができますが、3歳頃の子どもは自分の知っている事実に基づいて答えてしまい、課題をに通過することができません。乳幼児の社会的参照の後に心の理論が生じてくるため、1は誤りです。

2.→社会的参照は、共同注意の一種なので、同時に現れます。よって、2は誤りです。

4.→自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為は、「社会的相互作用」と言います。よって、4は誤りです。

5.→社会的参照は、乳幼児の頃だけでなく、成長してからも見られる現象です。よって、5は誤りです。

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