公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問19
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問題
公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
ライフサイクルと心の健康の関わりについて、正しいものを1つ選べ。
- 人の心身の発達は、成人期でピークになると考えられている。
- 女性の更年期障害は、閉経後に様々な身体症状や精神症状を来す病態である。
- 青年期は、統合失調症、うつ病、社交不安症などの精神疾患の発症が増える時期である。
- 各ライフサイクルにおいて対応を要する問題は、疾患の種類にはよらず年齢によって決まる。
- 認知症は老年期に発症する病気であるため、成人期における認知機能の低下の原因としては別の疾患を考える。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:現代は、人は生涯を通して成長・変化するものと考えられており、生涯発達という老年期も含めた発達をライフサイクル論としています。
2:更年期障害は、閉経後ではなく、閉経前後5年ほどに生じます。
3;正しい記述です。なお青年期とは、15歳~24歳くらいまでを指します。
4:率直なところ、非常に意味が分かりにくい選択肢です。一見すると疾患の種類か年齢か、という問いに見えますが、そもそも疾患の有無によらず、ライフサイクルごとに対応を要する問題は発生します。
5:65歳未満で発症する、若年性認知症という認知症があります。
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02
各選択肢については、以下の通りです。
1→身体的な発達は成人期がピークですが、心理的な発達は成人期以降でも発達を続けます。
よって選択肢は、誤りです。
2→更年期障害は、閉経前後に様々な身体症状や精神症状を来す病態です。
よって選択肢は、誤りです。
3→問題文の通りです。
青年期はアイデンティティの危機が訪れることで、心身的にも不安定な状態になりやすく、それにより、精神疾患も好発する時期でもあります。
よって選択肢は、正しいです。
4→各ライフサイクルにおいて対応を要する問題は、発達段階とその危機によって決まります。
よって選択肢は、誤りです。
5→認知症は、老年期に発症するものだけではありません。
成人期における認知機能の低下の原因の1つとして、若年性認知症があります。
よって選択肢は、誤りです。
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03
正解は3です。
1.→現在では、人は生涯通して成長・発達を続けていくととらえられています。よって、1は誤りです。
2.→女性の更年期障害は、閉経期前後の約10年間に卵巣ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少することによって症状が現れます。閉経後のみに症状が現れるわけではないため、2は誤りです。
3.→精神疾患の多くは児童青年期に発症するとされ 、全患者の半数は14歳までに発症しており、20歳中盤までに4分の3が発症しているとされています。青年期に多くの精神疾患が発症しているということで、3は正しいです。
4.→ 各ライフサイクルにおいて対応を要する問題は、年齢ではなく、発達段階とその時に乗り越えなければならない課題によって決まります。よって、4は誤りです。
5.→認知症は老年期だけでなく、成人期にも発症します。若年性認知症は成人期に発症します。よって、5は誤りです。
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